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2006/09/23

アメリカ合衆国は「集団的懲罰」を加えている

 
ファルージャ、2004年4月と11月。米軍の無差別殺人により、数百人から数千人が殺され、町が破壊されました。米軍は、今も、アンバル州の各地で、「集団的懲罰」と称する民間人へのテロを続けています。

アメリカ合衆国は「集団的懲罰」を加えている
ダール・ジャマイル
2006年9月20日
ZNet原文

ラマディ発、9月18日(IPS)。住民や政府関係者によると、バグダードの西、アンバル州のいくつもの都市で、米軍兵士たちは民間人に対して集団的懲罰にふけっている。

「アンバル州の州都ラマディでは、今でも住民が狙撃手に殺され、インフラが破壊されるという毎日の恐怖の中で人々は暮らしています」と地元の医師アフマドはIPSに語った。このとき、身の安全のため、名字は隠さざるをえなかった。「この町は、これまで2年以上にわたってアメリカ人による最悪のテロを被ってきましたが、世界は沈黙していました」。

「レジスタンスに対する対応として、数日さらには数週間にわたって」インフラを破壊し、水や電力の供給を止めることが「日常なのです」と彼は語る。「レジスタンスに参加している男たちには水も電気もいりません。被害を受けるのは家族で、家族の命が危くなっているのです」。

アル=アンバル大学の学生たちや教授たちは、IPSに対し、キャンパスが頻繁に攻撃されると語った。

「ほとんど毎週のように、アメリカ人兵士たちやそれと協力するイラク人兵士たちの侵入捜査を受けます」とある教授は匿名を条件にIPSに語った。学生たちは、先週、アメリカ軍兵士たちが学校を占拠したと述べた。

「私たちは、アメリカ軍がイラクを占領した最初の日から、大きな圧迫を受けています」と、ある学生はIPSに語った。

このような侵入捜査は、ラマディ全域で報告されている。「ラマディの市街地にある州庁舎の建物周辺では、インフラが恐ろしくひどく破壊されています」と、アリ・アル=アニと名乗る24歳の学生は言う。「さらに奴らは、市場も破壊しています」。

9月5日、IPSは、米軍が、政府事務所に対するレジスタンスの攻撃を止めるために、州庁舎近くの建物を一ブロック全体にわたってブルドーザで壊していると報告した。

米国のこうした行為は、アンバル州で最も激しいようである。アンバル州ではレジスタンス活動が最も強力で、米軍の犠牲者が最も多い。

ラマディの西80キロにある、ヒト市は、今週前半、数日間にわたって米軍兵士たちに包囲された。米軍兵士により、民間人が何人も殺され、少なくとも5人が拘束された。市を取り囲む非常線を米軍が解いたあとでも、市の出入り口にはすべて検問所が設置された。これにより、移動が難しくなり、地元の商売はダメージを受けている。

「米軍の車列に攻撃があり、車両3台が破壊されたのです」と、ナワフと名乗る地元の部俗調がIPSに語った。「民間人がやったわけではないのに、民間人が懲らしめられました。ここにいるアメリカ人たちは、攻撃を受けるたびに、生活に必須のサービスを遮断するという悪い習慣が身に付いています。彼らは、私たちを解放しに来たのだと言いますが、毎日毎日彼らが私たちに与えている緩慢な死を見て下さい」。

アンバル州西部、ユーフラテス川のほとりにある人口7万5000人の都市ハディーサでは、集団的懲罰が続いていると住人たちは語る。ハディーサは、2005年11月、米軍海兵隊が24人の民間人を虐殺した地である。

「アメリカ人たちは、私たちの家々に侵入し、さらに暴力を振るうと脅すのです」と、アブ・ジュマと名乗った地元の部族長はIPSに語った。「けれども、米軍兵士たちが、そうした犯罪行為によって私たちを屈服できると考えているのなら、間違いです。圧力を強めれば、レジスタンスは抵抗を強めるでしょう。このパターンは現在、しょっちゅう目にするものです」。

「イラクの炎の中で全てを失う前に、アメリカ人たちが正気に戻ることを祈ります」とアブ・ジュマは続けた。

ファルージャでは、米軍が用いる集団的懲罰という手段のため、住民たちは警察に反発するようになったと、地元の警察は語る。

「アメリカ人たちは、私たち警察に圧力をかけてレジスタンスと戦わせようとしました。契約では、私たちの任務ははっきりと、泥棒や部族間の諍いといった通常犯罪から民間人を守ることにあるとあるのですが」とある警察官はIPSに言った。「今では、警察の90%が、アメリカ人の意向に従って兄弟たちを殺したり兄弟たちに殺されたりするよりも、警察を辞める決断をしました」。

米国による侵入捜査や日々の外出禁止令が増えるに中、平均すると1日1台、米軍の車両が破壊されていると報じられている。目にするのは町の破壊であり、再建ではない。

「インフラの再建というのは、誰も笑えない悪い冗談にすぎない」とファルージャの技師ファイク・アル=ディライミはIPSに述べた。彼は、2004年11月に米軍が率いた軍事作戦のあとに設置された再建委員会の委員である。このときの米軍の攻撃により、ファルージャの約75%が破壊された。

「この町の人々は、本当に再建のチャンスを与えられれば、半年で町を再建するでしょう。でも、現状を見て下さい。解放者たちの靴に踏みにじられて、どれだけ町が嘆かわしい状態にあるか」。

より小さな町の多くも、大きな打撃を受けている。「ハルディヤー(ファルージャの近く)と周辺の地域は、この2年間、最悪の集団的懲罰を被っています」とラマディにいる政府官僚は語った。「もちろん、アンバル州の町のほとんどは、常にアメリカ人により罰を受けているのですが」。

住人によると、バグダードの北にあるサマラとデュルリヤの町も、米軍による集団的懲罰を被っている。

「外出禁止令とコンクリートの壁が、これらの町では永続化しており、生活は不可能になっています」と、デュラリヤに住みサマラで働く弁護士アリ・アル=バジはIPSに語った。「アメリカ軍の狙撃手により非常に多くの殺人がなされています。親戚を訪問しようとしたり、ちょっと家の外に出たことによって愛する家族を失った人々はあまりに多いのです」。

バグダードはアンバル州ではないが、占領軍はバグダードでも同様の手段に訴えている。2005年1月、IPSは、レジスタンス戦士たちの攻撃に対して、米軍がブルドーザを使ってヤシの林をなぎ倒し、電力を切断し、発電所を破壊し道路封鎖を行ったことを報じた。

バグダードの米軍報道官は、個別のケースにはコメントしていないが、IPSに対し、米軍は「テロリストたちから住民を守るために最善を尽くしている」と語った。

ダール・ジャマイル(2006年)


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投稿者:益岡