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2006/12/30

サダム・フセインの身柄、イラク側に引き渡される。

Friday, 29 December 2006, 16:58 GMT(→日本時間は+9時間)の速報。米国が身柄を拘置していたサダム・フセインが、イラク側に引き渡された。弁護団がロイター通信に語った。

Saddam Hussein 'in Iraqi hands'
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/6217725.stm
※時間の経過にしたがって、同じURLで記事はアップデートされます。

【キャプチャ画像】
saddam-handed.png

金曜日(29日)の日没後(日本時間)には、既に、弁護団がサダム・フセインの私物を受け取ったと報じられていたが、この時点では米国側はサダム本人の身柄の引渡しについては、肯定も否定もしていなかった。

上にキャプチャした記事が15分後(29 December 2006, 17:13 GMT)に更新された時点でも、アメリカおよびイラク当局は確定的なことは何も言っていないようだ。

同じく金曜日(29日)、英国の国教会のトップであるカンタベリ大司教、Rowan Williams博士が、「イラク戦争は不法なものだ」との認識を改めて示していた(間接的な言い方で)。

サダム・フセインの死刑判決が確定したのは、火曜日(26日)である。
Death sentence for Saddam upheld
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/6210245.stm

イラクの現在の法律では、刑の執行は死刑確定後30日以内に行なわれなければならない、ということになっている。

その後、弁護団が「サダム・フセインは戦争捕虜であるから、死刑にされてはならない」との声明を出したり(そもそもあの「裁判」の合法性が問題なのだが、その点についての弁護団や識者らの訴えは、「無視された」と言っても過言ではない状態だった)、サダム自身が「私は国のために犠牲となる」という声明を出したりといったことがあったが、極めて個人的に、ほとんど根拠なく直感で、アメリカは年内の死刑執行を求めているか願っているだろうと思っている。(願っているから何、ということでもないのですが。)

ただしイラク政府筋は、「明日にも」という英米などの報道には否定的であるらしい。(ソース控えてませんが、数時間前に読んだロイターかAPの記事より。)

関連記事クリップ:
http://b.hatena.ne.jp/nofrills/Iraq/

※この記事は、私の個人ブログとのダブルポストです。

■追記:
BBCの同じURLでのアップデート
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/6217725.stm

Last Updated: Friday, 29 December 2006, 18:46 GMT
では、記事の見出しが、
US denies Saddam handed to Iraqis(米国はサダムの身柄引き渡しを否定)
と変更されています。

まさに情報大錯綜の状態。情報が錯綜しているということ事態が読まれるべきというか何というか。。。米国&イラク政府が情報の開示を遅らせている可能性もあるし、弁護側が最後の最後で一種の情報戦を仕掛けてきたという可能性もあるし、何が何だかわかりませんが。

ただ、サダム・フセインが義理の兄弟(同じく拘置中)と面会したとかいう情報もあるし、カナダのCBCによればマリキ首相は死刑執行命令に署名を済ませているとの情報もあるし、どのメディアの記事にも「マリキ首相は判決は変わることはないと言明している」として首相の発言が引用されているし、といったことを見れば、死刑執行へのカウントダウンは既に始まっている、ということは確実だろうと思います。

なお、この週末にこのような情報の錯綜が見られたことについては、ひとつにはもちろん死刑確定が火曜日だったということ、もうひとつには、今週土曜日からイードに入るということがある、というのがBBCなどでの説明。

あ、エルサレム・ポスト(クレジットはBy AP AND JPOST.COM STAFF)では、「金曜日に米国筋(複数)は、死刑執行は1週間以内と述べた(Earlier Friday, American sources said Saddam would be executed within a week.)」という記述がありますね。American sources というのが具体的に何のことなのかが示されていないので、これまた漠然とした話ですが。

CBCなどでは、「イラクの判事が、死刑執行は遅くとも土曜日と金曜日に語った(Saddam Hussein will be hanged on Saturday at the latest, an Iraqi judge said Friday)」という話もありますし。(そう発言したのは高等法廷のMunir Haddad判事で、発言の場所はバグダード、時刻は現地時間午後8時ごろ:日本語でも記事ありました。「AP通信によると、イラク高等法廷の判事は29日、同国の元大統領サダム・フセインが遅くとも30日までに処刑されると語った」だそうです。)

土曜日に死刑執行となった場合も、ただでさえイードでわちゃわちゃしているときに、余計に事態をわちゃわちゃさせかねないような情報をイラク政府が発表するかどうかは別問題かもしれません。ただ、最近イラクからのニュースを見ていると、「シーア派の結束」が何より重要視されている面がありそうなので(サドル派民兵組織が暴れださないように掌握しておくことがプライオリティ、みたいな)、サダムの死刑執行が「シーア派」がみなともに喜べる材料というように扱われた場合は、すぐに発表が行なわれるかもしれません。よくわかりませんね。

あと、確か英タイムズの記事だったと思いますが、死刑執行は立会人がつくばかりでなく、移送も執行もすべて書類に記録され(<これは当たり前)、ビデオに撮影されるそうです。米国でティモシー・マクベイの死刑が執行されたときに、ビデオリンクで限られた一部の関係者たちに映像が見せられた、というのを何となく思い出しましたが。

日本語のマスメディアで記事が出るより早いのは英語のマスメディアです。下記からどうぞ。
http://news.google.co.uk/news?hl=en&ned=uk&q=Saddam+Hussein&ie=UTF-8&sa=N&start=10

■追記2:
The Irish Examiner掲載の、Saddam to be executed 'no later than today' という記事(30 December 2006、日本時間で午前10時ごろにアップロードされている)より:
The former dictator's lawyers said he had been transferred from US custody ...

"A few minutes ago we received correspondence from the Americans saying that President Saddam Hussein is no longer under the control of US forces," said the statement faxed to the Associated Press.

弁護団は、サダム・フセインの身柄が米国の手を離れたと述べた。・・・AP通信にファクスされてきたステートメントによると、「数分前に、私たちは、サダム・フセインはもはや米国の管理下にはないという米国側からの文書を受け取った」。

弁護団がAP通信にFAXを送った、という事実と、そのFAXには「米国側が弁護団に文書で通達してきた」とある事実。