.comment-link {margin-left:.6em;}

teanotwar - mirror/archive (Japanese fonts required)

Official mirror site of our blog, for those who can't access it, http://teanotwar.blogtribe.org, due to the technical problems, firewall setups, etc. http://teanotwar.blogtribe.org/のミラーリングを目的としています。記事部分に何も表示されていない場合は下までスクロールしてください。個別記事へのリンクは,記事の投稿時間のところをクリックすれば表示されます。

2005/07/15

警察国家

 
米国支配下でのイラク「民主主義」の実体。

警察国家
グレッグ・ローリンズ
2005年7月12日
Electronic Iraq 原文


道を監視するING(写真:CPT)

イラク人のほとんどは、警察とイラク国家警備隊(ING)を嫌っている。多くの人が、彼らは銃を持ったギャング以外の何ものでもないと考えている。警察とINGは道路(あるいは歩道)を車で行き来し、前にいる人々をどかせるために、空に向けて発砲し、サイレンとホーンを大音量でならす。人々がCPTに語ったところでは、彼らは検問所で人々に嫌がらせをし、罪のない民間人を拘束し殴打する。

先日、私は、警察の車列が道を行くのを見ていた。数区画離れたところから、発砲音が聞こえた。すべての車が脇によって車列の通過を待った。疾走していた最初のトラックの窓からはカラシニコフを持った射撃手がのりだし、叫んでいた。後に続いた6台のトラックとバンも同じだった。発砲が続いたが、それはそれらの車両からではなく、車列の最後の車両からのものだった。後ろに身を乗り出した警察官が、あらゆる車が道を空けたにもかかわらず、空に向けて発砲していた。

これは、イラクで典型的に見られる光景である。このような運転をするのは警察とINGだけではないが、人々は米軍がそうするよりも警察やINGがしたほうが不穏に感じる。イラク人は、占領者がこうした振舞いをすることは予期するようになったが、新政府がこうした振舞いをすることは予期しなかったのである。

ファルージャで、人々はCPTに、警察とINGは米軍より悪いと語った。「イラク人によりは米軍に拘留された方がましだ」とある男性は行った。「少なくとも米軍の方が我々を丁寧に扱う」。CPTに対してこう言ったのは、彼だけではない。ファルージャの人々は、CPTに対し、自動車爆弾が爆発するといつでも、警察とINGはまず発砲し、それから尋問するという。ファルージャの外出禁止令は10時から始まるが、人々は8時過ぎには自宅にいる。そうでないと警察やINGが嫌がらせをするからである。ある交通警察官、彼が交通整理をしていたところ、警察とINGが彼を言葉でそして肉体的に侮辱さえしたと語った。

最近になって、新たな恐怖がもちあがった。イラク特殊部隊(ISF)の恐怖である。ISFは二つの旅団からなる:狼旅団とアル=フサイン旅団である。米軍から訓練を受け、米軍と密接に協力して活動し、家々を襲撃捜査し、掃討し、大規模な作戦を行う。人々は、ISFは残忍であり、狼旅団はバドル旅団と呼ばれる民兵出身の反サダム系イラン人が多数いるという。内務省のある職員はCPTに、これら旅団の暴力は、命令系統をたどると米国大使館で承認されているものだと言う。ある家族はCPTに対し、3人の兄弟がある夜狼旅団に拘束され、翌日の夕方、3人はテレビで、殴打され、犯していない犯罪を告白しているのを目にした。旅団のひとつに拘束されて数日後に路肩に死体で発見された人々もいることが報じられている。

これらは現実として、サダム時代よりも米国の支配下にある現在のほうがよりひどい警察国家であることを意味する。むろん、イラクには政府があるが、米国がそれを支配している。米国ではたくさんの人々が、イラクは米国式民主主義への途上にあると信じているが、多くのイラク人は、道などどこにもなく、民主主義もあり得ないと確信している。


投稿者:益岡