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2005/08/12

一人の母がジョージ・ブッシュに言わなくてはならないこと

 
死んだ米兵の母が、ブッシュが説明に来ることを要求する。

一人の母がジョージ・ブッシュに言わなくてはならないこと
マイク・ファーナー
2005年8月9日
Electronic Iraq 原文


シンディ・シェーハンがジョージ・ブッシュ大統領の補佐官二人に話す(写真:シャロン)

「あの嘘つきのろくでなし、ジョージ・ブッシュは、戦争のときに5週間の休暇を取っている」。先週金曜日(8月5日)、ダラスで開かれた「平和を求める退役軍人」(VFP)年次総会の200人のメンバーに、シンディ・シーハンはこう言った。それから彼女は、そこから近いテキサス州クローフォードにあるブッシュの休息地に行って、ブッシュが「どうして息子が死んだか説明するまで」そこに野営すると発表した。「私は8月いっぱい休暇を取った。奴もだ」。

シーハンは土曜日朝、VIPの会議から立ち去って、現在、数十人の退役軍人および地元の平和活動家とともにクローフォードにおり、ブッシュが彼女に話すのを待っている。彼女は、ダラスで、ブッシュが彼女の面会に人を送るならば----その日のその後、国家安全保障顧問スティーブ・ハドリーとホワイトハウス副参謀長ジョー・ハーギンが彼女に面会した----、「あのマニアックをここに連れてきて個人的に私と話をしろ」と要求する、と語った。

彼女は、第二次世界大戦から現在のイラク戦争までの退役軍人たちに、息子ケーシーの死に責任を負う男に言いたい主なことが二つあると述べた。それは「イラクで米軍兵士は崇高な大義のために死んだのだと言うのを止めること、『そう、ケーシー・シーハンは別だが』と言わないならば。ケーシーの名のもとで、これ以上少しでも血を流させるな。息子の名前を使う許可をお前に与えてはいない」。

「それからもう一つ奴に教えてもらいたいのは、『一体ケーシーがどんな崇高な大義のために死んだか?』ということだ。自由と民主主義? デタラメだ! 息子は石油のために死んだ。息子が死んだのはお前の仲間たちを今まで以上に金持ちにするためだった。中東にアメリカの帝国主義を広げるために死んだのだ。お前の愛国法のおかげで、私たちはここ米国で自由じゃない。イラクも自由ではない。お前がアメリカをイラクから撤退させ、イスラエルをパレスチナから撤退させれば、テロリズムを止めることになるだろう」と彼女は述べた。

「ここで私は『I』という言葉を使った----帝国主義(Imperialism)だ」と48歳の母は辛辣に言う。「そして今、もう一つの『I』で始まる言葉を使おう----弾劾(Impeachment)だ。というのも、こうした輩を赦すわけにはいかないから。奴らを戦争犯罪で裁き、刑務所行きにしなくてはならない」。

ダラスの退役軍人たちが立ち上がったとき、彼女はきっぱりと、「息子は2004年に殺された。2004年の税金を私は払わない。ジョージ・ブッシュ、お前が息子を殺したのだ。お前には一銭たりとも負ってはいない・・・・・・息子を戻すならば、税金を払おう。(税金未納で)私を追求するがよい。我々はこの戦争を裁くことにする」。

「平和を求める金星章の母たち」[金星章は家族や組織に戦死者がいることを表す]の共同創設者であるシーハンは、息子がイラクで失われた兵士の一人だという言葉を聞くのを拒否した。「彼は失われたのではない」と彼女は涙ながらに言う。「彼は死んだのだ。私が寝ているときに天使になってしまった」。

彼女は、ブッシュ政権の官僚たちが表明する、今兵士たちを米国に帰還させれば死亡した者たちの犠牲を尊重しないことになるという考えを強く批判した。「名誉ある人々を死地に送り込むことで、奴らは自分たちの名誉を地に落とした。我々は使命を完遂しなくてはならないなどと奴らは言うが・・・・・・私の息子が死んだからといって、別の母をもう一人、私と同じ境遇に貶めたいなどと私がどうして望むというのだろう?」

カリフォルニア州ヴァカヴィルに住むシーハンは、「平和を求める退役軍人たち」について最初に耳にしたのは昨年の5月始め、サンタ・バーバラ・ビーチに並べた白い十字架の展示についてCNNが報じたときだったと言う。この展示は、VFP第54部門が、イラクで殺された兵士一人一人を記憶するために組織したものだった。シーハンの息子はその前の月に死んでいた。「その年の母の日にいたい場所は一つだけ、サンタ・バーバラだった」と彼女はダラスのVFPメンバーたちに語った。

退役した特殊部隊軍曹でVFPメンバーのスタン・ゴフは今日、ブッシュをシーハンに会わせる「シンディに話をしろ」キャンペーンを開始した。ホワイトハウスの連絡先は(202)456-1111あるいはcomments@whitehouse.govである。

マイク・ファーナーはオハイオ州トレドの作家でVFPメンバー。メールはmike.ferner(atmark)sbcglobal.net。

「イラクで殺された米兵一人一人を記憶するため」。米軍が殺し続けてきたイラク人一人一人については? 大量殺人を続ける米国が、イラク人犠牲者を数えていないからといって、こうしたイラク人犠牲者一人一人が存在していないわけではありません。

米軍による民間人の無差別大量殺人を記録してきたイラク人ジャーナリストの講演会、新居浜と高松と大阪で、13日・14日・15日にあります。お近くの方はぜひご参加下さい。

●新居浜集会
日時:8月13日(土) 午後2時~
場所:新居浜ウイメンズプラザ視聴覚室(新居浜市庄内町)
資料代:700円(カンパ歓迎)

●高松集会
日時:8月14日(日) 午後2時~
場所:高松市女性センター(高松市錦町)
資料代:500円(カンパ歓迎)

主催:アジア・太平洋地域の戦争犠牲者に思いを馳せ、心に刻む会
   「イラクの戦争被害者の証言を聞く会」実行委員会(松山)
   「心に刻む集会」四国新居浜集会実行委員会(新居浜)
   ゆるすな戦争! 香川の会(高松)

連絡先:090-2781-7055(山中) / 070-5352-6489(坂田)
    E-mail: kizamushikoku@yahoo.co.jp

●大阪

~ アジアをともに生きるための戦後60年集会・イラク分科会 ~

イラク人ジャーナリストが語る
占領の実態と人びとの生活

8月15日(月) 午後1時30分~4時30分
会場:中之島中央公会堂大会議室
  (地下鉄/京阪「淀屋橋」駅下車?出口から徒歩5分)
※「アジアをともに生きるための戦後60年集会」は、
 午前10時から午後6時30分までです。
※参加費は、集会全体の資料代1500円(前売り1000円、
 学生・高校生半額)に含まれます。
※詳しくは、下記連絡先にお問い合せいただくか、
 こちらをご覧ください。
主催:アジアとともに生きるための戦後60年集会実行委員会
     http://kizamu.exblog.jp/
連絡先:Tel. 06-6562-7740 Fax. 06-6562-5272
    Email. ysige@hotmail.com


投稿者:益岡