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2006/04/19

バグダード、アダミヤ地区で戦闘

バグダードのアダミヤ地区(アブ・ハニファ・モスクなどのあるスンニ派のエリア)が米軍とイラク軍によって封鎖され、激しい戦闘が続いている。ブロガーのZeyadがアダミヤにいる。

報道記事は下記URL(はてなブックマーク)にクリッピングしてある。
http://b.hatena.ne.jp/nofrills/Adhamiya%20April%202006/

これを詳細に報じているのはアメリカのメディアがほとんどで、英国のメディアではスコットランドのヘラルドやスコッツマン、およびFTのみで、全国紙は報じていない。(<私が確認した時点では。)

そのヘラルドは、Ethnic cleansing fears fuel clashes in Baghdadという見出しの記事で、この戦闘のことを次のように伝えている。

Yesterday's exchanges left two gunmen dead and six people, including civilians, wounded. At least five insurgents died and two Iraqi troops were hurt in fighting on Monday.

US officials said the gunmen were insurgents, but residents said the gunmen were locals who feared Iraqi troops were working with Shi'ite death squads to kidnap and kill Sunnis.

昨日(=火曜)の交戦で2名のガンマンが死亡、一般市民を含む6名が負傷した。月曜日の交戦では少なくとも5名の反乱者が死亡し、イラク兵2名が負傷している。

米軍将校はガンマンは反乱者だとしているが、住民たちはガンマンは地元住民で、イラク軍がシーア派の死の部隊と共同してスンニ派を誘拐したり殺害したりするのではないかと考えた者たちだと語る。


BBCは、1日前の「バグダードでまた射殺体」という記事の見出しを「米軍がバグダードの戦闘に」と書き換え、内容も「また射殺体」の記事のトップに「バグダードの戦闘」を書き加えて全体を整えている。(まさかあの記事がこういうふうに書き換えられるとは。)

日本のメディアは伝えていない。Yahoo(下記キャプチャ)のほかにasahi.comも見たが、どこも伝えていない。

19april_news1
※これで最大サイズです。文字が読みづらくてすみません。

私のRSSリーダーに登録してある70件ほどのイラクのブログのうち、今回のアダミヤ封鎖攻撃について書いているのは、今のところ2人:

1)http://truth-about-iraqis.blogspot.com/2006/04/...
the Truth about Iraqisは17日から18日にかけて(日本時間:彼のブログの表示時刻はアメリカ時間だと思う)西側の報道記事をベースに何本か記事を書いている。

2)http://healingiraq.blogspot.com/archives/2006_04_01_...
イラク・ブロガーの最古参組のひとり、Healing IraqのZeyadが、アダミヤ地区にいる。彼の記事を要旨だけ。

おばを訪ねてアダミヤに来たのだが、日曜日の夜から動きが取れなくなってしまっている。ニュースで報じられていると思うが、日曜日の夜、アダミヤでは激しい戦闘が起きた。これは、警官の制服を着て武装した集団(アダミヤ地区に入ろうとしていた)と、アダミヤの住民との間の戦闘だった。

アダミヤ地区は封鎖されていて、誰もこの地域から出たり、この地域に入ったりすることができない。この48時間、電気は通じたり通じなかったりだ。うちの発電機は、今朝の戦闘でひどくやられてしまった。

ダイヤルアップでつないでいるのでつなぎっぱなしにはできない。明日の夜まではブログの更新はできないと思う。明日の夜までには何とか落ち着いてくれればと思うのだが、現在は非常に緊迫している。

posted by Zeyad : 4/18/2006 11:59:00 PM


以上、取り急ぎ。

投稿者:いけだ

追記:
Nabil(薬学部の大学1年生)もアダミヤにいるような雰囲気。日付がずれている(18日の投稿で、「おととい」が15日だ)のは、単にブログの表示時間が米国時間になっているせいかもしれないのだが、停電やタイプする時間や気力がなかったなどの事情なのかもしれない。そこまではわからない。

*要旨

家から出られなくなって2日になる。おととい(土曜日)の夜11:30ごろに就寝したのだけれど、午前1:00ごろに銃弾の音で目が覚めてしまった。銃撃はとても激しかった。道路を渡るときに空に向けて撃っているから、ING(イラク国家警備隊)ではないかと思った。それはその通りだったのだけれども、INGは道路を渡っているのではなかった。道路に陣取っていたのだ。INGとレジスタンスの戦争に違いないと思ったのだけれど、銃撃の音から考えると、彼らはどこか他の場所を撃っている。戦争なんかじゃない・・・彼らは人々を、通りに並ぶ商店を撃っている。電線の鉄塔を撃ち、電話線を撃っている。標的などない。目に入るものなら何でも、彼らは撃っている。なぜそんなことをしたのか、今もわからない・・・。

でもとにかく、彼らはこの地区を破壊するためだけにそうしたのはわかる。卑しい連中。これは怠惰な政府の責任だ。政治家という政治家はみなろくでもない連中ばかり。議員の座を争うだけで、イラクの人々のことなど気にかけていない。この国は破壊されてて、こんなところで生きてくなんて無理。

posted by Nabil @ 10:28 PM
Tuesday, April 18, 2006


追記2(19日午後7時ごろ):
Baghdad Treasureが、April 17, 2006 at 10:31 AMのポストと、April 18, 2006 at 12:00 PMのポストにアダミヤのことを書いていました。RSSの読み込みがうまく行っていなかったのか、私が見落としたか。。。

***17日のポストの要旨***

昨晩も眠れなかった。暑いのに電気がないから扇風機なしで。いや、眠れなかったのは扱ったからではなく、アダミヤの中心部で衝突が起きたからだ。いつもとは違って、絶え間なく続く銃声、しかも重い爆発音までしている。戦闘が始まったのは深夜1時ごろだった。幸いなことに僕の住んでいる地域は離れているので今こうしてブログを書けているけれど、今この瞬間まで、衝突はまったく止まらない。仕事に出かけるときにもかなりこわかった。母は会社に電話してお休みしなさいと言う。父は回り道をしていけと言う。結局何とかなったけれど、それでも恐ろしい状況であることに変わりはない。近所の人たちの中には子供に学校を休ませた人もいる。アダミヤの親戚から、一帯が封鎖されたよと電話がかかってきたと言う人もいる。

8時に会社に着いて、まさに戦闘が勃発した地域に住んでいる友人に何とか連絡を取ろうとしたが、固定電話もだめだし携帯も回線がダメでつながらない。午後2時になってようやく固定電話で連絡が取れた。「いやーひどい夜だった! 戦争中でもあんなことはなかった。」声の様子から、彼も家族も一睡もしていないようだ。爆発音が聞こえてくると次々と部屋を移って回ったという。「隣の家に迫撃砲が落ちた。幸いなことに家族は全員無事だったのだけど、うちにも迫撃砲が来るかもと思うと。」

アダミヤの住民はほとんどがスンニ派で、サマラのアスカリ聖廟の爆破のあと、住民たちが武器をとって地域を守るようになった。内務省の治安部隊もアダミヤの中には入れない。入れるのはイラク軍だけだ。内務省に属していると言われる死の部隊が入ってきたら、シーア派住民を誘拐したり殺したりするのではないかと考えているのだ。ちょうどバグダード西部のスンニ派地域で起きていたように。アダミヤでは反乱者と住民たちが軍と話をつけた。むちゃくちゃに襲わない限りは自警は自由にしてよいということになった。

「つまり、住民はまずは武装集団に対して戦った。イラク軍が銃声を聞いて駆けつけ、軍が武装集団と戦った。そのころには住民たちは家に入り、米軍がイラク軍の要請で後援に入った」というのが友人の話である。

住民たちはこわくて外には出られないし、状況がどうなっているのかもわからない。「中心部の通りで何体かの死体を見たという友人が何人かいる。武装集団の死体だったという話だ。」

APの報道では、一般市民が少なくとも1人死亡し、7人が負傷している。

この数週間、バグダードでは反乱者の活動が活発化している。政治家は地位を争うばかりで、今日予定されていた国会も流れた。毎日何十人というイラク人が自動車爆弾やら路肩爆弾やらで殺されている。1日に少なくとも5人、関係のない人が死体になって発見されている。

今週、バグダードは世界で3番目にQoLが低い都市だという報道をバグダードの新聞で読んで、気分がへこんだ。【IRINでは「最悪」と書かれていますが、同じMHRCによる調査です。】

しかし今朝のサンデー・タイムズの報道には笑い死にするかと思った。今タイプしながらまだ笑ってるくらいだ。「米軍は、新政府が発足したら、イラク軍と合同で『第二次バグダード解放』を計画している」っていうんだから。マジで笑えるでしょ。イラクが完全に「解放される」まで、連続シリーズで「解放」してやるのでイラク人も楽しいだろう、ということですか、そうですか。次は誰の彫像を引っ張り倒すつもりだろう。サダムの後に据え付けられたハキムのか。

***18日のポストの要旨***

今朝、目覚まし時計ではなく銃声と爆発音で目が覚めたのだが別に珍しいことでもなし、シャワーを浴びて朝食を取った。銃声と、レバノンの歌姫Fayrouzの歌声のミックスがBGM。母はいつものごとく仕事に行くなと言う、僕はいつものごとく、いや行くと言う。家を出たときにはまだ激しい銃声がしていた。

昨晩は静かだったのに、今朝7時ごろに衝突が発生した。アダミヤの近くの地区の政府機関に勤めている友人は、出勤途中にクフィーヤをまいてRPGを持った男を見た、2人はいたと言う。血まみれの死体が乗せられた警察のピックアップも3台見たと言う。警官の制服を着た死体もあれば、冬用の毛布にくるまれた死体もあった、と。

アダミヤ近くのNidaモスクのあたりに住んでいる別の友人からたった今メールが来た。「うちのへんでは朝から今までずっと激しい銃声がしている。いまも離れたところで銃声がしているし、サイレンがわんわん鳴ってる。音から判断すると、あれは大口径マシンガンだろう。」

また何かあれば更新します。


一方で、このエントリのコメント、4/19/2006 12:12 PMによると

おかげさまでアダミヤはもう大丈夫。今朝電話をした友人は仕事に出かける途中だったし、道路の封鎖も解除され、外出禁止令も解除されている。今朝は子供たちも登校した。


……というわけで、アダミヤはもう落ちついたようです。

Zeyad(healingiraq.blogspot.com)の更新はまだですが、さっきまであったコメント欄が消えた、と思ったら現れた、ということがつい2分ほど前にあったので、設定を触ってるのかな、とにかく彼も無事だろうと思います。

Nabilの更新もまだですが、家の外に出た様子はないし、無事でいることと信じています。

一方で、アダミヤ封鎖と同時に報じられたラマディ攻撃ですが、私もいっぱいいっぱいで記事は拾えていません。

北米のブロガー、Madtomさんがラマディについてのボストン・グローブの記事を紹介しているので、ご参照ください。
http://thisfuckingwar.blogspot.com/2006/04/marines-repel-assault-in-iraq.html

どうやら、ラマディにいる米軍の部隊のご家族・ご友人にも状況が伝わっておらず、みなが情報を探して必死になっているようです。