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2005/01/23

エルサルバドル・オプション

イラクに「死の部隊」を創生することがペンタゴンで真剣に議論されています。それをめぐる英語記事が色々出ていますが、ラフール・マハジャンの分析を紹介。

エルサルバドル・オプション
ラフール・マハジャン
2004年1月10日・11日
EmpireNotes原文

2004年1月10日

イラクで計画されているショー選挙----公式の非常事態宣言が発布されている中で行われようという選挙----が近づいている中、ニューズウィーク紙に、米国がイラクで目論んでいる「民主主義」の新たなビジョンをさらに詳述する記事が掲載された。

ペンタゴンで、「エルサルバドル・オプション」と呼ばれる政策をめぐって激しい議論が行われたという。殺人的な対ゲリラ作戦が実施されていた1980年代のエルサルバドル。ディック・チェイニーが副大統領候補ディベートの中で述べていたように、7万5000人がテロリストに殺されたエルサルバドル(チェイニーは、このテロリストたちが米国の支援を受けたテロリストだったことは省いた)が正しくも成功例と見なされている世界である。イラクにおける対ゲリラ戦略は明らかに失敗と見なされている----一方で反対勢力も成功とは言えないという事実があるにもかかわらず。

それゆえ、当然のこととして、なすべきことは失敗している戦略を蜂起し、既に試され効果がわかっているアプローチを採用することである。エルサルバドルでの成功の鍵は「死の部隊」だった。「死の部隊」は政府と公式の関係は持たないが、人員・訓練・資源・法的隠れ蓑を政府から与えられるグループである。死の部隊の構成員は自国のことをよく知り誰を狙えば最大の効果が上がるかわかっているエルサルバドル人だった。何よりも、死の部隊は全く不処罰のまま自由に活動ができ、作戦にあたって何一つ法的制約を考慮する必要がなかった。

現在検討されているオプションでは、一握りの米軍特殊部隊が現地の小さなグループを複数創生して訓練することになっている。そのグループは主としてクルド人あるいは占領を支持する政党に属するシーア派民兵からなる予定である。

このことはしばしば、あたかも外科的正確さをもって攻撃を行うよりよい力を持ち、攻撃前に誰がレジスタンスに属しているのか見つけだすに有利なグループを創り出すというだけのこととして議論されている----11月の攻撃前に米軍がファルージャで「ザルカウィの隠れ家」と呼んだところに加えた空襲が圧倒的に民間人を殺したことははっきりしている。この計画が米国のメディアで話題となるならば、この点が強調されることになるのは確実である。必要とあらば、専門家軍団が出てきて、実際こうした部隊は大規模な軍事作戦と空爆よりもはるかに人間的で効果的であると語るだろう。

真実は、拷問が情報を得るためのものでなかったのと同様、「死の部隊」は脅威と判断された特定の人を殺すためのものではないことである。拷問も死の部隊も、その真の存在目的は、蔓延する恐怖の雰囲気を創り出すことにある。

同じニュースウィークの記事は、イラク国家諜報サービス長官ムハンマド・アブダラー・アル=シャフワニ少将による、このアイディアの背後にある真の理由についての言葉を引用している:

ゲリラ(insurgents)は、「ほとんどがスンニ派地域におり、20万人[マハジャン原文のママ]近い人々はゲリラに共感的である」と彼は言う。彼によると、イラクの人々の大部分はゲリラを積極的に支援しないし物資や兵站の援助を提供しもしないが、同時にゲリラを売り渡すこともしない。

それからこの記事は、ゲリラを支援することについて恐怖を引き起こさせるような新たな攻撃作戦が必要であると示唆するペンタゴンの匿名情報筋の言葉を引用している:「スンニ派の奴らはテロリストを支援していながら何の代償も払っていない」と彼は言う。「奴らの見解では、それはタダなんだ。その方程式を変えなくてはならない」。

一つのレベルでは、既に実行されておりファルージャである程度の成功を収めた戦略をより明示的にするということである。住民は、レジスタンスを支持したことについてではなく積極的にレジスタンスに反対し占領軍を助けなかったことについて恐ろしい代償を支払わされたのである。このような代償をもたらすことは、占領地の民間人に軍事的役割をさせようとするいかなる行為をも禁じている戦争の法にあからさまに違反している。けれども我々は、ブッシュとゴンサレスが戦争の法についてどう考えているかわかっている。

もう一つのレベルでは、このことはもう一つの道徳的バリヤーを突破することを示している。占領を運営することの結果としてとしてだけでなく、意図的に確信を持って。ペンタゴンの人々は、米国による国家テロ運営をオープンに議論しているだけではない。議論の中心は、「死の部隊」をCIAの監督下におくか国防省の監督下におくかをめぐってなのである。

アルベルト・ゴンサレスの指名が迫る中でマーク・ダナーはニューヨーク・タイムズ紙の論説に「我々は皆拷問者だ」という記事を書いた。今回ペンタゴンが真剣に検討している計画は、我々皆を暗殺者・テロリストにするものである。


2004年1月11日

10日のコメントで、イラク国家諜報サービス長官ムハンマド・アブダラー・アル=シャフワニ少将に言及したとき、確認できなかったので述べなかった疑念が頭にあった。英国の読者のおかげで、それについて確認できた。

英ガーディアン紙に定期的に寄稿している反戦イラク亡命者サミ・ラマダニによると「シャフワニはバグダードのサダム諜報部の司令官の一人で、残虐さで名を馳せていた」人物である。

残念ながらこれは驚くべきことではない。しばらく前から、米国は、諜報提供およびより最近(とりわけ4月以来)は直接のあからさまな支持について、サダムの諜報部の残党に大きく頼ってきたのである。さらに多くの「旧体制分子」「バース党の残党」などなどどんな名前で呼んでもよいがこれらの輩が米国の占領に反対してではなく協力して活動する可能性は高い。

ラフール・マハジャンはダール・ジャマイル、ジョー・ワイルディングとともに2004年4月にファルージャ入りした『ファルージャ2004年4月』の著者の一人。

「スンニ派の奴らはテロリストを支援していながら何の代償も払っていない」、「奴らの見解では、それはタダなんだ。その方程式を変えなくてはならない」とのたまうペンタゴンの官僚は、率直に言って人間的な判断力を完全に失っています。

エルサルバドルやグアテマラで米国/米国が支持する政治体制のために「活躍」した「死の部隊」は米国「米州軍事学校」の訓練を受けた現地軍士官に陰に陽に訓練され援助されながら、誘拐と暗殺、拉致と電気ショックや手足切断、殴打や強姦といった行為から、妊婦の子宮を切り取って胎児を取り出し叩きつぶす、その光景を村人に見せるなどといった行為を行なってきました。


投稿者:益岡
2005-01-15 11:50:59