.comment-link {margin-left:.6em;}

teanotwar - mirror/archive (Japanese fonts required)

Official mirror site of our blog, for those who can't access it, http://teanotwar.blogtribe.org, due to the technical problems, firewall setups, etc. http://teanotwar.blogtribe.org/のミラーリングを目的としています。記事部分に何も表示されていない場合は下までスクロールしてください。個別記事へのリンクは,記事の投稿時間のところをクリックすれば表示されます。

2005/02/04

選挙後:ノーム・チョムスキー

ノーム・チョムスキーが選挙直前に行なった講演からの抜粋。

選挙後
米国による占領とイラクの将来
ノーム・チョムスキー
2005年2月5日
CounterPunch原文


編集者から:以下はノーム・チョムスキーが2005年1月26日にラナン財団のスポンサーにより開催された米国ニューメキシコ州サンタフェで国際関係センター(オンライン)の25周年記念フォーラムで行なった講演からの抜粋。チョムスキーはIRCの評議員。


独立したイラク、独立した主権を有し、多少なりとも民主的なイラクの政策がどのようなものであるか、それがどのようなものになりそうかちょっと想像してみましょう。

シーア派が多数派を占めることになるでしょうから、政策に対してかなりの影響力を持つことになるでしょう。最初にするだろうことは、イランとの関係を再開することです。現在別にイランをとりたてて好きだというわけではありませんが、イランと戦争をしたくないので、既にサダム支配下で進んでいたように、ある種の友好的な関係をイラクとの間に構築するでしょう。

米国にとって、それは最も避けたいことです。米国はイランを孤立させようと大きな努力をつぎ込んできました。次に起こり得ることは、シーア派が統制する多少なりとも民主的なイラクがサウジアラビアのシーア派地域の感情を鼓吹することです。その地域はたまたまイラクのすぐ近くで、たまたますべての石油があるところです。その結果、ワシントンにとっては究極の悪夢であるに違いない状態、世界の石油のほとんどをコントロールしまた独立のシーア派地区ができあがることになるでしょう。さらに、独立した主権を有するイラクは、アラブ世界の主導的国家、恐らくは唯一の主導国家という自然な場所を占めようとする可能性が大きい。それが聖書の時代に遡ることだというのはご存じのことと思います。

これは何を意味するのでしょうか? まず第一に、再武装を意味します。地域の的に対面しなくてはならないからです。中東地域の強大な敵はイスラエルです。彼らはイスラエルと対立するために、抑止力として、恐らくは大量破壊兵器を開発することになるでしょう。ワシントンと恐らくはロンドンのダウニング街10番地が想定しているのはこのようなことです。シーア派多数派が再武装して大量破壊兵器を開発し、米国が世界の石油資源を確実に統制するために中東に配置した出先機関を取り除こうとする。ワシントンは黙ってみていてそうなっていくのを認めるでしょうか? ほとんど考えられません。

数日前に私がビジネス紙で目にした記事は、恐らくワシントンとロンドンの考えを反映しています:「よろしい。奴らに政府を持たせよう。けれども奴らが言うことに注意を払いはしない」。実際、2日前、ペンタゴンも同時に次のように発表しています:新政府が明日にも撤退を求めたとしても、少なくとも2007年まで我々は12万人の兵士を維持する。

これらの記事のプロパガンダは非常にはっきりしています。この場でコメンタリーを書くことさえ可能です:我々はそうしなくてはならない。というのも、イラクに民主主義をもたらすという使命を完遂しなくてはならないからだ。それを理解できないような政府が選出されたならば、我々がそのような馬鹿なアラブ人に何をするか、わかるだろう? 実際のところ、これは極めて一般的です。というのも、歴史を見れば、米国がいたるところの民主主義政府を次々に転覆してきたからです。そこの人々の物わかりがわるかったからという理由で。彼らが悪しき道を進んだという理由で。ですから、民主主義を確立する使命の後に、その政府を転覆しなくてはならない、というわけです。

徴兵制は最後の手段になると思います。というのもベトナムの経験があるからです。思うに、ヨーロッパ帝国主義の歴史の中で、ベトナムの経験は、帝国主義勢力が市民から構成される軍隊を使って植民地戦争を戦おうとした最初のときなのです。つまり、英国もそうしなかったし、フランスは外人部隊を持っていました。植民地戦争では、民間人兵士は好ましくないのです。植民地戦争はあまりに残忍で野蛮で血塗られているからです。ですから、路上から子どもを連れ去ってそうした戦争で戦わせることはなかなかできません。フランスの外人部隊のように訓練された殺人者が必要なのです。

ベトナムで何が起きたか見ることができました。名誉のために言うと、米軍は分解したのです。あまりに長い時間がかかりましたが、最終的に軍は本質的に崩壊したのです。兵士たちはドラッグに走り、士官を軽蔑し命令に従わず、上層部は撤退を望み始めました。1960年代末の軍事関係の雑誌を読み返すならば、どうやって兵士を撤退させるかとか、撤退させなければ軍が崩壊するとか、に三日前に軍予備兵の長官が述べたようなことを書いていることがわかるでしょう。彼は、米軍は分解しつつあると言ったのです。

「自由を広めなくてはならない」とブッシュはのたまっています。

投稿者:益岡
2005-02-03 23:52:33