ペンタゴン作成「イラク文化超お役立ちカード」みたいなもの
leninology.blogspot.comというウェブログの3月11日記事:
ペンタゴンが「イラクの文化超お役立ちカード」みたいなの(Iraq Culture Smart Card)を兵士たちに配布しているという紹介記事のようなものです。
現物はfas.orgで見ることができます(PDFファイルです)。
以下はその「超お役立ちカード」からの「こうしなさい/これはしてはなりません」の部分と,それに対するleninology.blogspot.comさんの追加リストです。
■ペンタゴンの「お役立ちカード」より:
「こうしなさい」リスト
全般的事項:
- 出会ったとき,別れるときにはやさしく握手。ただし必ず右手で。
- 女性に対しては,挨拶されるまで挨拶しない。握手は指先だけでしてもらうこと。
- 質問をしたり幸運を祈ったりする場合には,家族全体に向けること。
- 気長に。イラクでは時間についての態度がゆっくりしていてせかせかしていない。
イラク人の家庭で:
- 出された食事はすべて食べてみること。少しだけでもよい。料理について,あるいは調理法については気軽に尋ねてよい。
- リラックスしていてフレンドリーである様子を示すこと。信頼構築には社交的やり取りは極めて重要。
招かれた場合:
- 礼儀正しくすること。帰りたくてしょうがないという様子を見せないこと。
- ホストに心からの感謝を述べ,ご家族の皆様もお元気でどうぞと言うこと。
- 会合には時間通りに到着すること。ただし本題に入るまえに世間話が続くことを予想しておくこと。
「してはなりません」リスト
- 他人との接触,食事,身振り手振りで左手を使わないこと。左手は不浄とされているる。
- 女性を呼んだり触れたり凝視したりしないこと。女性の親族について直接的質問を男性にしないこと。
- 男性がハグ&キスで挨拶したときに後ずさりしないこと。ハグ&キスは友人間では通常の挨拶である。
- 指でささないこと。指さしは軽蔑を表す。手全体を用いて指し示すこと。
- ある問題についてひとつの意見を尋ねないこと。イラク人は最初は正直な反応ではなく,あなたが聞きたいと思っている答えを返すことが多いからである。
- イラク人と会話をしているときに,休めの姿勢を取ったり,どこかにもたれかかったり,興味のない様子を示したりしないこと。足の裏を見せないこと。
- 会話の最中に後ずさりしないこと。対人距離の近さは慣習的なものであり,距離をとることは無礼とされる。
- ラマダン中はムスリムには食物や飲み物を勧めないこと。自分でも公の場で飲食しないこと。ムスリムにはアルコールや豚肉を勧めないこと。
- 宗教的話題はしないこと。
- 「OK」の親指を上げるしぐさはしないこと。卑猥な意味がある。
- イラク人の所持品をあまりにほめすぎないこと。それをプレゼントして,同等の価値のあるものをお返しにもらえると考えるかもしれない。
■leninology.blogspot.comさんの追加リスト:
「すべし」:すぐにイラクから出て行きやがれ。
「すべからず」:誰でもかれでも拷問するんじゃない。拷問は戦争犯罪で,そんなことをすればアメリカで最も奇天烈な拷問ビデオに出演することになるかもしれない。そうしたらかっこわるいよ。
「すべし」:今もそこで何やってんの?
「すべからず」:家や車や救急車を銃撃しないこと。
「すべし」:帝国主義への奉仕によって授けられた頭の悪いメダルを返しなさい。んなものはくれた奴の顔に叩きつけて返して,そんでそいつには失せやがれと言ってやりなさい。
「すべからず」:都市を爆撃し,脱出しようとするものを何でも銃撃しないこと。Good Soldier Svejkのアドバイスを忘れないように。「撃つな! あっち側に人間がいる!」
「すべし」:占領を終結させよと要求している怒り心頭の退役軍人やその親族と連合しなさい。
「すべからず」:あのくだらない「ニュー・メタル」【訳注:Limp BizkitとかSlipknotとかのような,メタル+ヒップホップが基本にあるやかましい音楽】みたいなゴミ音楽をかけるんじゃない。自分たちで事態をますます悪くしてるだけだ。俺に言わせりゃこうだ――もし俺があの馬のクソを聞かなきゃならんとすれば,自動車爆弾に縛り付けられてあんたの基地にまっしぐらだ,「あっっっらーーーーーーう あくばーーーーーる!」と叫んでな。
「すべし」:Frag(=俗語:嫌な上官を殺傷)せよ,司令官を銃撃せよ,ブッシュの肖像に火を放て,旗に小便をかけろ,無許可離隊せよ。
「すべからず」:あんたの人生についてオリバー・ストーンに映画を作らすな。絶対後悔するから。
なお,leninology.blogspot.comさんは実は" LENIN'S TOMB"というタイトルで,"Still Not Dead."「まだ死んでない」のだそうです。(実際は北アイルランド生まれ・育ちの英国人の方です。)
投稿者:いけだ
2005-03-21 07:55:47
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