.comment-link {margin-left:.6em;}

teanotwar - mirror/archive (Japanese fonts required)

Official mirror site of our blog, for those who can't access it, http://teanotwar.blogtribe.org, due to the technical problems, firewall setups, etc. http://teanotwar.blogtribe.org/のミラーリングを目的としています。記事部分に何も表示されていない場合は下までスクロールしてください。個別記事へのリンクは,記事の投稿時間のところをクリックすれば表示されます。

2005/04/26

私がイラクについて耳にしたこと (6)

 
米国によるイラク侵略から2年。日本で小泉政権が言葉への最低限の誠意を崩壊させている中、イラクについて何が語られてきたかを振り返る記事の第5回。長いため、間を置いて順次掲載します。(1)はこちらを、(2)はこちらを、(3)はこちらを、(4)はこちらを、(5)はこちらを、ご覧下さい。

私がイラクについて耳にしたこと (6)
エリオット・ワインバーガー
ロンドン・レビュー・オブ・ブックス原文
2005年2月3日

私は、トニー・ブレアが次のように言うのを聞いた:「大量破壊兵器がないではないかと人々が大得意になって言う前に、もうちょっと待つよう言いたい」。

私は、マイヤーズ将軍が、「時間をもらえれば、そして我々が今尋問している捕虜の数を考えるならば、大量破壊兵器を見つけることができると確信している」と言うのを耳にした。

私は米国大統領が、「捕虜を手に入れ、情報を集めているところだ。民主主義の敵をやっつけるまで我々の断固とした行動は続けられる」というのを聞いた。

私はある兵士が、「箱の中の雌犬」と呼ばれる手法について語るのを耳にした:「囚人の態度を軟化させたいときに普通に使うやり方だった。しばらくの間トランクに詰め込んで、車を走らせる。目隠しは理解できる。ビニールで手を縛るのもわかる。けれども、このトランクの話は----異常だと思った。囚人懲罰箱のようなものだということを認めよう。イラクでは、8月、120度(摂氏では50度弱)にもなる。黒いメルセデスのトランクにいることがどんなものか想像できるだろう」。

私はフロリダ州出身の州兵が次のように言うのを聞いた:「我々は大ハンマーを持っていた。壁にたたきつけると、爆発音のようにこだまし、奴らを無茶苦茶怯えさせるんだ。それでもうまくないときは、9ミリのピストルに球を詰めて、頭のそばで撃つ真似をする。奴らを撃つと思わせるんだ。それをやっておけば、奴らを好きなように操れる。あの男たちを俺たちが扱うやり方は、相手が兵士だとしても、キツいものだ。「戦闘員」の多くが羊飼いだと知った日にゃ、なおさらだ」。

私は、キャンプ・ホワイトホースのある海兵隊員が次のように言うのを耳にした:「EPW(敵国捕虜)を粉砕するのに50/10テクニックが使われた。HET(HUMINT Exploitation Team:人間情報収集チーム)メンバーが奴らから情報を手に入れるのが簡単になる」。50/10テクニックというのは、捕虜の頭にフードを被せて熱い中、1時間のうち50分立たせておくのを10時間続けるものである。EPWは「敵国捕虜」、HETは「人間収集チーム」。

私は、監獄監督のドナルド・リース大尉が「服を着ていない人々をみるのも普通だった。私は『オールヌード法』は軍諜報部が使う尋問の方法だと聞かされた。あまりそれについては考えなかった」というのを耳にした。

私は、ドナルド・ラムズフェルドが「虐待された奴らが尋問の過程で、あるいは尋問目的で虐待されたと言っているものを見たことはない」というのを聞いた。

輪足は、アブグレイブで捕虜の一人に手綱を付けて持っている写真を撮られたリンディ・イングランド二等兵が次のように言うのを聞いた:「私は上官から、そこに立って綱を握り、カメラを見るよう指示された。彼らが心理作戦のために写真を撮った。私は、本当は写真には写りたくなかった。ヘンだと思った」。

捕虜27と30、31は服を剥ぎ取られ、裸でお互いにしばりつけられ、床に押しつけられ、セックスをしているようなかたちで重なり合って横になることを強制され、写真をとられた。捕虜8は食べ物をトイレに投げ捨てられ、それを食べるように命じられた。捕虜7は、MP(軍事警察)が平手打ちし小便をかける中で、犬のように吼えるよう命ぜられた。二人の女性MPが見ている中で、彼は警棒で強姦された。捕虜3は女性MPにほうきで肛姦された。捕虜15はフードを頭にかぶされ、偽の電気ワイヤーを手とペニスに付けられて写真を撮られた。捕虜1、16、17、18、23、24、26は櫓を組まされ、マスターベーションをすることを強要され、写真を撮られた。身元不明の捕虜は肛門にバナナを突っ込まれ、大便を体中にぶっかけられた写真を撮られた。捕虜5は民間人1が身元不明の15歳の男性捕虜を強姦するのを見させられた。そのとき女性兵士が写真を撮っていた。捕虜5と7は服を剥ぎ取られ、女性の下着を頭にかぶるよう強制された。シャワー場の中で後ろ手に手錠をかけられた捕虜28は、MPが捕虜の頭から砂袋をはずして脈を調べ、死んでいると宣言された。

私はドナルド・ラムズフェルドが次のように言うのを聞いた:「ワシントンDCにいれば、世界中の多くの収容所で夜勤の間に何が起きているかなどわかりはしない」。

以下、続きはまた順次ポストしていきます。(1)はこちらを、(2)はこちらを、(3)はこちらを、(4)はこちらを、(5)はこちらをご覧下さい。

米国がつきつづけてきた嘘をめぐっては、「戦争とテロを巡る40の嘘」(1)(2)(3)(4)もご覧下さい。

頭に血が上ったため、今回の「耳にしたこと」を読んでから訳すまでにはずいぶん時間がかかってしまいました。「安全保障」の要と日本政府がのたまう米軍がやっていること。小泉首相の全面的支持を得ながら。その小泉氏は、自ら思慮深いと思っている方々の「イラクに軍隊を送らずにどうやって日本は石油利権を確保できるのでしょうか?米国の軍事力を背景にした安定した石油供給から逃れる方法が日本にはあるのでしょうか?」というしたり顔の疑似質問に後押しされて。

その日本政府は、辺野古のボーリング調査を強行開始しました。


投稿者:益岡