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2006/06/25

ハディタ虐殺 第二部 われわれが学んだ教訓

 
ラマディ攻撃が続けられる中、『ファルージャ2004年4月』著者の一人ラフ>ール・マハジャンが、2005年11月に米軍海兵隊が犯したハディタ虐殺をふりかえる。第二部。

ハディタ虐殺
第二部 われわれが学んだ教訓
2006年5月29日
ラフール・マハジャン
EmpireNote原文

この数日、ハディタ虐殺は、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポスト、ロサンジェルス・タイムズやタイム誌で詳しく取り上げられており、ネットワークの報道でも情報がある。けれども、これまで地方の新聞は取り上げていない。

来週予定されていることになっている軍の調査結果が公表されるならば、メディアの報道はさらに増えるだろう。

ジョン・ムルサだけでなく、共和党の上院軍務委員会のジョン・ワーナーさえ、ハディタ虐殺の隠蔽があり、それには海兵隊の上級士官までが関与しているのは明らかだと述べている。ムルサによると、「3月まで、まじめな調査はなされていなかった」。「事件直後に調査がなされたが、それは抑えられた」。イラク人のジャーナリズム専攻学生が遺体のビデオを撮影し、タイム誌が軍当局にそれを渡していなかったら、まったく調査はされていなかっただろう。海兵隊が携帯電話で撮影した、射殺されるまえにひざまずいているイラク人の写真などが映像の証拠としてなければ、最初の調査が出した、この事件は単なる「副次的被害」の例にすぎないという結論が、そのまま維持されていただろう。

米国のメディアは実質上、この出来事を隠蔽する手助けをした。タイム誌、そしてインディペンデント紙をはじめとする外国のメディアはこの事件を数カ月前に報じていたが、5月17日にムルサが記者会見でこれを取り上げるまで、基本的にそれ以外のメディアはどこもこれを報じていなかった。米軍兵士が民間人を虐殺することが報道価値の高いものであることは議論の余地がないにもかかわらず。

この出来事について上層部の一部で驚きの声があったものの、イラク占領は無分別なイラク人との万人の万人に対する野蛮な戦いであり、その中で、米軍兵士は秩序をもたらそうとむなしく戦っているのだと見る偏見を長きにわたって持たされている米国の市民にとって、その米軍兵士たちが犯した虐殺の報道を消化するのは困難であり、占領そのものの残虐性を示す出来事についてはなおさらである。アブグレイブと同じく「一部の腐ったリンゴ」のせいだとする発言が右翼から出ることが予想され、また、兵士たちを攻撃したとジョン・ムルサなどへの非難が起こることも予想できるが、それらは事態を改善させる役にはたたない。また、ムルサや他の者たちが、自分たちは兵士たちを非難しているのではなく支持しているのだと言うことも、海兵隊員たちは大きなストレスを抱えていたために小さな子どもたちを至近距離から撃つに至ったのだと言うことも、役には立たない。

虐殺事件の報道を受容する側の知的・道徳的文化を理解するためには、モーリーン・ダウドの最近のコラムを見るだけでよい。センスのあるヒューマニストでリベラルの彼女が、殺害に心をかき乱されていることは明らかである。それにもかかわらず、彼女のコラムは次のように結論する:「イラク占領は我々を彼らのようにしてしまっている」。我々アメリカ人は、このイラクという「闇の奥」と接することで、自分たちも彼らのような闇になってしまってはいけない。

イラクには、驚くべき冷血な残忍さを特徴とするグループがあるのは確かである。そうだとしても、アメリカが、ある国を侵略し、占領し、その社会構造を破壊し、何十万人もの人々に死をもたらし、数万人を自らの手で殺し、永久的に国を不安定化し、さらに折に触れて意図的に民間人を殺害しながら、そこから我々アメリカが学ぶべき唯一の教訓が、我々はイラク人によって汚染されてはならない、というのである。

ハディタ虐殺が氷山の一角に過ぎないということ以外に、アメリカ人がこの事件を理解するために考えなくてはならないことが二つある。第一に、ムルサが言うような軍の訓練不足がこの残虐さと関係しているというのは本当ではない。まったく逆に、米軍の訓練は、こうした事件を不可避なものにしている。兵士たちが「殺れ!殺れ!殺れ! 血を吸わせれば草は育つ」と歌いながら行進するのは、情け容赦のないサディズムではなく、他の人間を殺すことに対する自然な嫌悪感情の克服を目的として特に作り上げられた型なのである。兵士たちは殺人マシンに仕立て上げられる。一方で兵士たちを人殺しの機械に仕立て上げながら、他方で、際限なく「人道的介入」を叫び、兵士たちは民間人の利益を守るためにあると言うような文化、それは真実を否認する文化である。

第二に、人種差別、そして2001年9月11日以降の、人種差別を組み込んだ好戦的国粋主義と宗教主義がある。英国の士官たちは、繰り返し、米国がイラク人に接するときの特徴に人種差別主義があることを指摘してきた。米軍兵士たちが民間人のいる地域で無差別大規模に発砲を返す傾向があること、こんなことを例えばヨーロッパで彼らがやるとは想像しにくいと、ある英国人士官は言う。「アメリカ人たちは、イラクの人々について、私たちと同じ見方をしていない。アメリカ人はイラクの人々を非=人と見ている」。この要素は、これまであまりに長い間、無視されてきた。

不幸なことに、ソンミ村虐殺さえ、アメリカ人が本当に学ぶべき教訓を失われないかたちで学ばせることができなかった。ハディタからアメリカ人が学ぶべき教訓を学ぶようにするのは、疑いなく、反戦運動にかかっている。

昨日、どうやら米国人らしいと思われる人から、メールをいただきました。「あなたは世界平和のために我々アメリカがベストを尽くそうとしていることをまったくしりませんね Webで情報を読み、そこで知識を得てるだけですね。 日本がもしアメリカに見捨てられたら、間違いなく中国、北朝鮮に潰されますよ。 あなたみたいに現実を知らない人間がいるということが悲しいです」と。

何度かやりとりをしたのですが、いただいた意見の中には、「どこの国でも戦争をすればそれはもちろん人は死にます。 軍部の中にも良い人、心がおかしい人、いろいろな方がいます。 それは旧日本軍、ロシア連邦軍、中国共産党、イラン、イラク、どこにでも言えることです。  アメリカは確かにおかしい面も良い面もあります。 どの国にも言えるでしょう。 しかしアメリカの支援無しで生きていける国は多くはありません」とか、「あなたのような人間は2ちゃんねるにいる人間と変わりません」(私は「2ちゃんねるの人たちは、人殺しはしませんからね。。。」とお答えしたのですが)というものもあり、結局、

Fuck U Go to fucking hell and suffer forever.
BITCH!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

というメールを最後にいただきました。

コメント・説得から罵倒へ、というこのプロセスは、「世界平和のためにベストを尽くすこと」という自己意識が行為としては虐殺につながるというプロセスと似たものに思われ、なんだか、不思議な感じを持ちました。

投稿者:益岡