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teanotwar - mirror/archive (Japanese fonts required)

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2005/04/07

【事務的なご連絡】10日分までの更新はここで行ないます。

本日4月7日午前10時から、10日夜まで、本家のblogtribe.orgのサーバさんの移行作業が行なわれます。

(上記期間中は、本家へのコメント投稿もトラックバックもできません。)

この期間は、本家での更新ができないため、ここ(ミラーサイト)で更新を行います。

また、4月8日午後10時から10日午後1時までは、本家は閲覧もできなくなります(サーバ停止のため)。

4月7日午前10時から、10日夜までの期間中の記事の更新は、本家ではなくここで行います。

以上、よろしくお願いします。

ACLU、ラムズフェルドを訴える

全米市民的自由連合(ACLU)といくつかの人権団体が、米国の拷問政策をめぐり、ラムズフェルド国防長官を訴えました。

ラムズフェルドをまず訴える
ACLU
2005年4月1日
Electronic Iraq 原文



ワシントン(米)発。全米市民的自由連合(ACLU)と「人権を第一に」は、2005年4月1日、ドナルド・ラムズフェルド国防長官が米軍収容所の捕虜に対する拷問と虐待に直接の責任を負っているとして告発した。今日、両団体が連邦裁判所に対して起こした訴訟で、米国の名声を貶めるイラクとアフガニスタンで今も続く拷問スキャンダルでトップの米国政府関係者に責任があるとしているもの。

この訴訟は、ドナルド・ラムズフェルド国防長官の司令下にある米軍兵士の手により拷問と虐待を受けた8名の男性のためにイリノイ州の連邦裁判所に提出されたもので、原告は、ラムズフェルド国防長官の行為は合州国憲法、連邦法および国際法に違反しているとする法廷の裁定を求めている。

「ラムズフェルド長官は、不法な尋問技術を個人的に承認し、拷問を阻止するという法的義務を放棄したことで、この惨状を引き起こしたことに直接かつ究極的な責任を負う」と、訴訟団長でありACLU移民権利プロジェクトの代表であるルーカス・グーテンタグは言う。「彼は自分の責任についてリップサービスをしただけで、彼の行為の責任は追及されていない。この訴訟は、責任を問うべき対象、すなわち国防長官の責任を問うものである」。

この訴訟の共同訴訟団として、海軍の元法務部長ジョン・D・ハットソン少将(米国海軍を退役)、米国陸軍刑事上訴裁判所の元首席判事ジェームズ・カレン准将(米国陸軍を退役)、リーフ、カブレーザー、ヘイマン&バーンシュタイン有限責任組合(LLP)の人権実践グループの代表で司法省の元人権担当司法次官補ビル・ラン・リーが参加している。ハットソン少将とカレン将軍は「人権を第一に」の「顧問団」である。

「アブグレイブ以来、捕虜に対する拷問と残忍な扱いを引き起こした米国の政策を調査する独立委員会の設置を求めて強いキャンペーンを進めてきた。政府も議会もこの要求に応えず、今日でも不法な政策の多くが行われている」と「人権を第一に」の代表マイケル・ポスナーは言う。「我々は、法廷に訴えなくてもアメリカ合州国は自らの政策を修正できると信じていた。今日の行動を起こしたのは、ためらいながらも我々がそう考えたのは間違っていたことを認めたからだ」。

訴訟が代弁している男たちは、イラクとアフガニスタンにある米国の収容施設に収容され、そこで拷問をはじめとする残忍で品位を傷つける扱いを受けた。繰り返し酷く殴る、ナイフで切る、性的侮辱と攻撃、処刑する真似をする、殺害脅迫、体をねじ曲げ苦しい姿勢を採らせ続けるなどである。これらの男性たちの誰一人として、犯罪で告発されることはなく、全員が釈放されている。

「我らが歴史を通して米軍の最大の強みは、指令系統のトップに強固な文民指導者がいたことだ」とハットソン少将は言う。「残念ながら、ラムズフェルド国防長官は、その伝統を守らなかった。結局、それにより我々の兵士は危険にさらされ、戦争の努力も足をひっぱられることとなった。我々がもう一つの軍の伝統である責任明確化に訴えることが決定的に重要である」。

訴状では、原告グループは、ラムズフェルド長官が、拷問および残忍、非人間的あるいは品位を傷つける刑罰を禁止している米国憲法と国際法を侵害したと告発している。訴訟はまた、拷問をはじめとする虐待の結果被った打撃に対する補償も求めている。

申し立てによると、ラムズフェルド国防長官は「米軍収容所の捕虜に対する拷問およびその他の残忍、非人間的あるいは品位を傷つける扱いを禁止するという、我が国において不可侵かつ深く根付いた原則を放棄することを認めた」。申し立ては、さらに、2002年12月、ラムズフェルド国防長官が、個人的に残忍で不法な尋問技術を承認したと告発している。これらの技術には、「ストレス姿勢」の強制や20時間にわたる尋問、衣服の剥奪、犬の使用、孤立化、感覚の剥奪などが含まれている。

これらの技術の一部はのちに撤回されたが、2003年4月にラムズフェルドは新たな技術のリストを承認した。その中には、食事操作、感覚の剥奪、「フォールス・フラッグ」(捕虜に、拷問が許されている国に移送すると信じさせること)などがある。彼はまた、自分の個人的な承認があれば、さらに過酷な技術を用いてもよいことをはっきりと示した。

人権法も軍事規則も、いかなるときであれまたどのような状況であれ拷問を禁止している。この原則は最高司令官から最も地位の低い者たちにまで適用される」と元司法省の職員だった共同訴訟団のリーは言う。

公式の政府報告は、米国収容所の捕虜に加えられた多くの恐ろしい虐待を記録している。これらの報告は、虐待が今も続いており、アブグレイブに限られたものではないことを示している。ACLUをはじめとするアドボカシー・グループは、情報公開法訴訟を通して虐待に関する2万3000ページもの資料を入手した。これらはwww.aclu.org/torturefoiaを参照して欲しい。これらの文書が示しているように、FBIは2002年前半から、グアンタナモの捕虜に対して軍が用いている尋問技術----これらの技術がアフガニスタンとイラクに広まった----に苦情を言い始めている。メディアの報道も、多くの不穏な出来事を明るみに出してきた。収容所での捕虜の死などである。

ACLUと「人権を第一に」は、ラムズフェルド長官が採った様々な行動と、その結果起きた侵害について報告を受けた時点とについての詳細な時系列表を作成した。これはwww.aclu.org/rumsfeldおよびwww.humanrightsfirst.org/lawsuitにある。

「ラムズフェルドの政策は、自由と民主主義ののろしたるアメリカの国際的名声にも、米軍兵士の手で苦しみを被った何百人、いや何千人もの個人にも、破滅的だった」とACLUのアンソニー・D・ロメロ総代表は語る。

このケースの原告に関する詳細を記した訴状と個人の身上書は、www.aclu.org/rumsfeldおよびwww.humanrightsfirst.org/lawsuitからオンラインで入手できる。身の安全およびプライバシー上の憂慮から、訴状の中で名を挙げた個人に現在インタビューすることはできない。

ACLUはまた、イラクで拘留されていた拷問犠牲者のために、トマス・パパス大佐、ジャニス・カルピンスキー准将およびリカルド・サンチェス中将に対して、同様の訴訟を3件起こしている。これら3件の訴訟は、司法管轄権の求めに従い、それぞれ、コネクティカット州、サウスカロライナ州、テキサス州の連邦裁判所に提出された。

本ケースはアリ他対ラムズフェルドで、イリノイ州ノーザン・ディストリクトの米国地方裁判所に提出された。グーテンタグ、ハットソン少将、カレン将軍、ポスナーとリーの他、このケースを担当している弁護士は:ACLUのスティーヴン・R・シャピロ、セシリア・ワン、アムリット・シング、オマール・ジャドワト、「人権を第一に」のデボラ・パールスタインとフィオナ・ドハーティ、リーフ・カブレサー・ヘイマン&バーンシュタインLLPのチミー・I・カイトナーとニレフ・S・セコン、ショーンブラン・デシモン・セプロー・ハリス&ホフマンLLPのポール・ホフマン、デューク大学法学部のアーウィン・チェメリンスキー、カイリーズ・ルドフスキー・エプスタイン&メッシングLLPのデイヴィッド・ルドフスキー、イリノイ州ACLU法律担当代表ハーヴェイ・グロスマンである。

全員が原告を無料で代表している。

昨日当ブログにアップされた「『拷問/虐待』とサンチェス中将,アブ・グレイブとCIA」と密接に関わる記事です。(←のリンクがつながらない場合はこちら

こうした訴訟を一つ一つきちんとやってくことの大切さはよくわかりますが、少なからぬイラクの人々が「アブグレイブ・スキャンダルはファルージャの虐殺を隠蔽するタイミングで暴露された」と感じているという情報もあるように、ともするとこれらにより失われがちになる全体像を見失わないように注意することの必要性を強く感じます。

例えば、ハットソン少将が、

我らが歴史を通して米軍の最大の強みは、指令系統のトップに強固な文民指導者がいたことだ。〔・・・・・・〕残念ながら、ラムズフェルド国防長官は、その伝統を守らなかった。結局、それにより我々の兵士は危険にさらされ、戦争の努力も足をひっぱられることとなった。我々がもう一つの軍の伝統である責任明確化に訴えることが決定的に重要である。

と言うとき、何よりも、この戦争がまったく国際法に違反した侵略戦争であること、また、米軍は朝鮮でもベトナムでも拷問や民間人虐殺を行なってきたこと、米国の文民政権そのものが、ニカラグアで、チリで、エルサルバドルで、インドネシアで、手先のそして米国が訓練した軍や傭兵や「死の部隊」を使った虐殺を支持し支援してきたことといった、明確に記録に残っている歴史がどこかになくなってしまうことになります。

また、ACLUのロメロ代表が

ラムズフェルドの政策は、自由と民主主義ののろしたるアメリカの国際的名声にも、米軍兵士の手で苦しみを被った何百人、いや何千人もの個人にも、破滅的だった。

と語るとき、同様に、中東の広い地域でもラテンアメリカの多くの地域でも、アメリカ合州国は自由と民主主義ののろしではなく、強圧と暴力と介入と独裁者支援のシンボルであることが、やはりどこかに消えてしまっています。


投稿者:益岡
2005-04-07 01:21:58