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2005/11/17

BBCトップページでの「白燐」の位置づけ&英軍の「虐待」リスト

まとまった思考をしようとする端から、次々と新しいニュース記事を知らされる。関係記事があまりに多いので、情報源をBBCだけに絞る。

英国時間で11月16日、米国が白燐の対人使用を公式に認めた。(11月16日、ブッシュは京都でfreedomを連発していた。)続いて英国が、白燐の使用を認めた。

先日(8日)、BBCが記事の見出しをchemical armsからincendiary armsにサシカエるということをして英語圏のブロガーたちからさんざんツッコミを入れられるという事態があった。ブロガーとBBC担当者とのメールのやり取り(公開されていたもの)も読んだが、このサシカエは、「白燐(WP)は化学兵器である」と理解されることを妨げる目的と私には解釈された。

この時点で、必然的に、「米国だけじゃないんだな」という推測はできた。

だから、「英国がイラクでWPを使用」という記事が出たときの私の反応は、「やっぱり」だった。

しかし、「やっぱり」とは思えないことが、BBCで起きた。

2時間の間に、BBC NEWS (world edition)のトップページから、「英国がWPを使用」の文字列が消えた。

それでは、劇的ビフォーアフター!

BEFORE: 最終更新時刻 2005年11月16日 20:28(画像は原寸表示)
nov16_news1
UK used WP...の記事が、トップ記事に付属している形でリンクされている。

▼およそ2時間後・・・▼

AFTER: 最終更新時刻 2005年11月16日 22:30(画像は縮小表示。クリックで原寸)
nov16_news2
※画像はクリックで原寸。

やってくれるねぇ、BBCも。

運良く別なウィンドウで開いたままにしてあったので、古い方のページをキャプチャすることができたのだが、そうじゃなかったら、16日の夜のニュースで「サン・ライジング」とかいう変なエイゴを聞かされたショックで幻覚を見たのだということにしていたかもしれない。

BBCに限らず、英国の大手マスコミは概して、アブ・グレイブのときに「だからアメリカ人は」的なムードの記事を連発していた。「私たちはあんなことはしない」というようなスタンスから記事、他人事という感じだった。

が、今年の1月にバスラの施設で英軍兵士による同様の「虐待」が起きていたことが明らかになった。このとき英国の大手マスコミは「これは『恥』だとみんなが言っている」みたいな調子になった。つまり、アブ・グレイブでのあれが明るみに出たときの米国のマスコミの反応とあんまり変わらない。っていうかほとんど同じ。

さて、今回のWP報道ではどうなるか。

などという野次馬的なことを書きつつ。

ついでなので、英軍による「虐待」(=拷問)リスト:
2005年1月
バスラで英軍兵士がめちゃくちゃなことをやっていたことが判明(BBCの写真記事BBCの記事マイケル・ジャクソン総司令官のステートメント:マイケル・ジャクソン将軍は、1972年1月30日にデリー(ロンドンデリー)で非武装のデモ隊に発砲して13人を殺した英軍の部隊の副司令官だった人物)。

この行為を実際に行なった英軍兵士3名は軍事法廷で懲役刑の判決(BBC記事

しかし、後に刑期短縮となり(BBC記事)、うちひとりは6月には出所(BBC記事)。

2005年7月
英軍に拘束されていたイラク人(Baha Mousaさんというホテルのフロント係)が死亡した件(2003年9月)で英軍兵士7人が英軍の軍事法廷に(BBC記事<2つの事件のことを一緒に書いているので、情報が錯綜していて読みづらい)
これは「戦争犯罪」として裁かれる(The charges faced by three of the men - of "inhuman treatment of persons" - were brought under the International Criminal Court Act 2001 and will be tried as war crimes.)。
まだ判決は出ていない。

補足:この裁判については、「退役軍人が読む新聞」という評価のあるデイリー・テレグラフの最新記事(話半分で読むべき)などを見ると、とんでもない方向(部隊の責任者は責任を問われない)に行きかねないようにさえ思えてくる。

なお、アムネスティ・インターナショナルなどは、戦争犯罪を軍事法廷で裁くということ自体を批判している(BBC記事)。

2005年8月
新たに英軍による「囚人虐待」の疑惑(BBC記事
元はBBCのNewsnight。「45分説はsex upだ」のアンドリュー・ギリガン@BBCラジオ4のときのような騒動になってないところを見ると、「BBCが嘘をついた」わけではなさそうですね。新しい情報はないものかと検索してみましたが、見当たりません。


そのほかにもいくつか類似の軍事法廷は開かれています。うち1件は証拠不十分で棄却(2005年11月3日)。

投稿者:いけだ

英国も白燐を使用――「用途は煙幕」(16日BBC)

米国に続いて、英国も白燐の使用を認めました。が、対人ではなく煙幕のみであるそうです。

英国も米国と同じく「煙幕です」→「対人でした」の言い訳の道をたどることになるんでしょうか。

以下、BBC記事ですが、BBCとは思えないほどちぐはぐな文章です。記事を書いた人がSOSでも出しているのかと思うくらい。(私はIRAの暗号が含まれた文を読む努力をしたりしているので、過敏なんだと思いますけどね。:-p)精査が必要と思われる部分などは原文を残してあります。

英国がイラクでWPを使用
UK used white phosphorus in Iraq
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/4441822.stm
Last Updated: Wednesday, 16 November 2005, 14:19 GMT

【要旨】
英軍が、イラクにおいて、白燐を使用していた――ただし煙幕を作るためだけに限られる。ジョン・リード国防大臣が明らかにした。

白燐は物議をかもす物質であり、米軍が以前は否定していたのを翻し、ファルージャで白燐を使用したと認めたことで、英国会下院議員たちは懸念を募らせていた。

白燐は肉を焼くことができ*1、下院議員の一部は、白燐の使用は、イラクの反乱勢力にプロパガンダ上の勝利を手渡すことになると述べている。【原文:White phosphorus can burn flesh and some MPs say its use will hand a propaganda victory to Iraqi insurgents.<何だこりゃ。andの接続も変だし、内容も変。上層部が編集入れた箇所だな。】

米国政府も英国政府も、白燐兵器が民間人に対して用いられたことはないとしているが、国連の調査を求める声がある。【原文:Both the US and UK Governments deny using the weapon against civilians but there are calls for a UN inquiry.<同上。butの接続が変。こんな幼稚な論理展開はBBCでは普通ではない。】

白燐は非常に燃えやすく、酸素に触れただけで発火する。白燐は、誰かの身体に当たると、酸素がなくなるまで燃え続ける。

【以下、「米国はそれまで否定していたが、火曜日になってLt Col Barry Venableが使用を認め……」「米国は、白燐は禁止されている化学兵器ではないとし」といった米国についての記述がある箇所を省略。】

イタリアのドキュメンタリー・チームは、白燐が民間人に対して使用されたと主張しているが、米国はこれを強く否定している。

評論家(Critics)は、ファルージャは"civil society"だったのだから、civiliansが直接標的となったのでなくても、影響は受けているのではないかと述べている。【原文:so civilians could have been affected... <また変なcan/couldが。しかも仮定法だし。どんどん「現実離れ」していく。】

■原文ではここに小見出しがあって:
ダウニング・ストリート(首相官邸)はまた、ファルージャの反乱勢力には、昨年の市への攻撃の前に、交渉がオファーされていたということを強調した。【原文:Downing Street also stressed that insurgents in Falluja had been offered talks before last year's attack on the city. <話の流れがちぐはぐすぎ。官邸が唐突に出てくるし。で、また次で話がちぐはぐな展開に。】

白燐は、英軍が使うことのできる武器庫に入っている。本質的にはその用途は照明と煙幕である。

国防相は、米国の使用の件については答えられないと述べた。【何の話をしているんだ。ころころともう。。。】

しかし彼は、「私たちは、民間人に対しては、白燐は使っていない、いや、そのほかの武器弾薬はいかなるものでも使っていない」と述べた。

「白燐は、わが軍が任務を行うにあたり、わが軍を守るための煙幕として以外は、使用しない。」

しかし元国防閣外相のダグ・ヘンダーソン(1998~99に閣外相、最近はもっぱら労働党rebel議員)は、英国はほかの方策を見つけるよう努力すべきだと述べた。

白燐は、煙幕を張るために用いられた場合であっても、空中から落下するときに発火する、と彼は述べた。

同じく労働党議員のアラン・シンプソン(ウィキペディア)は、BBCニュースに対し、トニー・ブレアはイラクが化学兵器を持っているとして軍隊を送り込んだ、これは欺瞞だ、と語った。

「戦後のイラク占領において、連合軍が――英軍も米軍も――(イラク同様に)化学兵器を使った、そんなことを今わたしたちは言わなければならない事態となったのです。」

下院外交委員会の労働党議長であるマイク・ゲイプスは、白燐は「焼夷性」と定義づけられており、化学兵器ではない、としている。

彼は、白燐もカバーできるようにするには、化学兵器についての諸条約を強化しなければならないのではないか、と述べた。(原文:He suggested treaties on chemical weapons should be strengthened so they covered the substance.)

ゲイプス議長はまた、米国が最初は否定したことでこの事態の扱いを誤ったことについては、「彼らにとってはパブリック・リレーションズ上での大失態」だと述べた。

一方、LibDem(自由民主党)の外交スポークスマン、サー・メンジース・キャンベルは、否定すれば懐疑的な人たちからは何か隠さねばならないものがあるのだろうと思われることになる、と述べた。

「イラクにおける作業(effort)の肝要な部分とは、人心掌握の戦いに勝つことだ」とサー・メンジースは述べた。*2

「この兵器を使うことは、テクニカルな点では合法であるかもしれないが、その効果が効果だから、反乱勢力にプロパガンダ上の勝利を手渡すことになる。」

LibDemのMEP(欧州議会議員)リーダーのグレイアム・ワトソンは、白燐がどの程度まで使われたのかについての国連調査を求めている。

保守党のシャドウキャビネット外務大臣、リアム・フォックスは、ペンタゴンからの開示がもっとあるべきだと述べた。

しかし彼は、「白燐は残酷な兵器だが、わたしたちは非常に残酷な反乱勢力について話をしているのだということを忘れてはならない」と付け加えた。


ツッコミ
*1
White phosphorus can burn fleshが原文なのですが、このcan、何なんでしょうね。昔、外国人に英語を教える資格を持っている英国人と雑談しながら、成り行きで英語の“臨時講義”受けてて、「タバコのパッケージのSmoking killsがSmoking can killだったら、警告にならない」という話をしたんです。そこらへん含めて、私が学び取ったcanっていうのは、基本的に、「することもあるし、しないこともあるけど、たぶんするだろう」という感じです。

*2
・・・・・・いつの話をしてるんだこの人は。

確実にわかるのは、英国政界が大混乱に陥っているということだけです。

あと、英国の政治家の態度が、相変わらず、「うちはアメリカとは違って」がベースにあるってこと。

本音をいうと、もういいかげん「茶番劇」に見えてきました。

1つしか記事読んでないのに。。。

そんなに「英国は米国ほどひどくありません」って言いたいのかなあ、と。


投稿者:いけだ

米国が白燐の対人使用を認める(16日BBC)

米国が、ファルージャで白燐を人に対して使用したことを認めました。本質的には新しい情報ではありません。が、問題点がより明瞭になりました。

以下、精査が必要と思われる部分などは原文を残してあります。

米国がWPを使用
US used white phosphorus in Iraq
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/4440664.stm
Last Updated: Wednesday, 16 November 2005, 11:25 GMT
※この記事も私が確認しただけで1度、アップデートがありました。以下はアップデート後のもの。

【概略】
昨年のファルージャ攻撃において、米軍が白燐を使ったことを、米国が認めた。「白燐は、敵の戦闘員に対し、焼夷兵器として使用された」と、Lt Col Barry VenableがBBCに語った。しかし民間人に対しては使用していない、とのことである。

Col Venableは、白燐は禁止されている化学兵器ではないとしている。米国政府は、白燐を一般市民に対して使用することを制限する国際条約を批准していない(原文:Washington is not a signatory to an international treaty restricting the use of the substance against civilians)。

以前、米国国務省は、白燐は照明の目的で極めて慎重に用いたがそれ以外では使用していないとしていた。Col Venableは、これについて「不十分な情報(poor information)」に基づいたものだと述べた。

ファルージャは、バグダードの西にあるスンニ派反乱勢力の拠点で【←泣けてくるね。去年の11月の攻撃の理由覚えてる?「ザルカウィとその支持者がいるから」。4月のときは「殺人犯に法の裁きを下すため」】、ここに対する米軍の攻撃で、市の人口30万人の大半が家から離れ、市内の多くの建物が破壊された。

Col VenableはBBCのPM radio programmeに対し、米軍の白燐使用の目的は、「第一に視界をさえぎり、煙幕とするため、またいくつかの場合にはターゲットのマーキングのため(原文:primarily as obscurants, for smokescreens or target marking in some cases.)」と語った。「しかしそれは焼夷兵器であり、敵の戦闘員に対しては使用してもよいものである(原文:However it is an incendiary weapon and may be used against enemy combatants.)」、また、白燐は「通常兵器(conventional munition)」であって化学兵器ではない、白燐は「非合法とされているものではなく、また、違法なものではない」と述べた。

また彼は、米軍は、敵の兵士を隠れている場所から追い出すために、WPを用いることができる、と述べた。「炎と煙の効果が合わさり、また時には地上での爆発による恐怖も加わって、敵が隠れ家から出てくる。そうすれば高性能爆薬で殺すことができる。」

サンディエゴのジャーナリスト、Darrin Mortensonは、ファルージャ攻撃に際して米軍にエンベッドしていた記者である。彼はBBCのToday(ラジオ番組)に対し、白燐が反乱勢力に対して「焼夷兵器」として使用されるのを見た、と語った。しかし、「一般市民に対して故意に武器が使用されるところはまったく見なかった」と彼は語っている。(原文:he "never saw anybody intentionally use any weapon against civilians")

【茶々:ジャーナリストが「自分が見たか見なかったか」だけで語るってのも奇妙なことですね。never saw anybody intentionally use any weapon against civiliansということは、字義通りに見れば、「いかなる人も一切の兵器を市民には使わなかった」ということになりますが、例えば「検問所で“誤射”」なんてことはしょっちゅうあったのだから、この発言は「最小限を引用した」ものだろうと思います。また、Darrin Mortensonがエンベッドしていたのは4月の攻撃と11月の攻撃の2度あって、4月のときにWPの使用を目撃して記事を書いているのですが、このBBC記事では、Darrinがどっちのことを話しているのか、あるいは両方なのかがわかりません。控えめに言っても雑な編集です。】

英国の国防省のスポークスマンは、戦闘での白燐の使用が許されるのは、ターゲットのエリアの近くに一般市民がいない場合である、と語る。

しかしブラッドフォード大学平和研究所のポール・ロジャース教授は、白燐は故意に一般市民に向けられた場合は、化学兵器と考えることができると述べる。教授はPM(ラジオ番組)に対し「通常の使用ならば白燐は化学兵器禁止条約の対象にはなりません。しかし、法的には微妙な問題になりますが、このような目的で、人間に対して直接用いられれば、白燐は化学兵器のカテゴリに入ることになるでしょう」と語った。(原文:It is not counted under the chemical weapons convention in its normal use but, although it is a matter of legal niceties, it probably does fall into the category of chemical weapons if it is used for this kind of purpose directly against people.)

【訳注:「このような目的」this kind of purpose の指示対象は不明。編集が雑なんだと思います。】


この記事からわかることは、米国が言っているのは、「確かに使ったことは認める。それも人に対して使った。しかし相手は一般市民ではない、敵の戦闘員だ」という論だということです。

その論拠は、「ファルージャからは一般市民はいなくなっていた」、「ファルージャにいたのは全員が戦闘員だ」。

まさに1年前に危惧していた通り。

1年前、攻撃が開始される前に執拗に「住民のほとんどは避難した」と報じられました。ファルージャについてのすべての記事にその一言(と「ザルカウィの拠点」という語句)が書かれていました。

報道記事のどれにも、「ほとんど (most of ~など)」という語句がついていたことは確かです。また、ファルージャの総人口についての記述が、あるものは「30万」、あるものは「20万」、あるものは「25万」というように、ブレていたことも確かです。

にもかかわらず、「ファルージャの一般市民はみな退避した」という“空気”が作られてた。「残っているのは戦闘員だけだ」と言いたげに。情報戦争です。

実際にはどうだったか? 2004年11月13日には「イラク赤新月が物資を搬入」という記事がBBCに出てたんですが(そしてそれは実際には搬入されていたかどうかって問題もあるんですが)、そのBBC記事には、Tens of thousands of civilians fled Falluja before the US-led assault, but up to 50,000 people are thought to have stayed.(数万単位の人々が攻撃前に脱出したが、最大値で5万の人々が残っていると思われる)と書かれています。

ちなみに、このファルージャ攻撃、作戦名Operation Phantom Fury(別名「夜明け」作戦)は、11月13日の時点では終わっていない。(この作戦の終結宣言って出たんでしたっけ?)

つまり、米軍が白燐を使った作戦を行っていたとき、戦場となったファルージャには一般市民が「最大で5万人」残っていると考えられていて、それでも米軍は雨あられとクラスター爆弾だの白燐弾だのを浴びせたわけです。

そうしておいて、「WPは、戦闘員に対しては使ったが、市民に対しては使ってない」と言う。

WPが化学兵器になるならないで論争になっているのは、WPが化学反応を起こして酸化リン(五酸化二リンP2O5→分子が2つで十酸化四リンP4O10)の形で煙が発生する(致死性のガスが発生する)からです。

爆弾は戦闘員に向けて撃ち込まれたのだとして、撃ち込まれた爆弾から発生したガスは戦闘員と非戦闘員を区別するんでしょうか。

問題は爆弾とか砲弾そのものではなく、ガスのはずです。

【ここらへん、「戦場」の定義にも関わってくることだと思います。「市街戦」はどう扱うのか、という問題。お詳しい方、いらしたらぜひコメントをください。】

それから、「あの死体は本当に戦闘員だったのか?」ということ。

RAIのフィルムでは、「奇妙なことに服は損なわれていなかったので、防弾チョッキを着ている反乱軍と非戦闘員を容易に区別することができた」というナレーション(日本語訳はゆっくすさんによる)があり、映像でも防弾チョッキを着用した黒く溶けた遺体と、防弾チョッキを着用していない黒く溶けた遺体が示されます。

米国が、「防弾チョッキを着ていないのは非戦闘員だ」と認めることがあるのかどうか?

最後に、ファルージャについて米軍がどう考えていたのか。作戦の現場に兵士としていた人の言葉(RAIニュースより)。
元アメリカ兵士ジェフさん:
私は、作戦「夜明け」において指揮官がファルージャに入る際の護衛に関わった。
ファルージャの戦闘地域に入る際、歩いている人、話している人、息をしている人は一人残らず敵の戦闘員だ、と指示された。すなわち、道を歩いてる人も家の中にいる人も全て標的だった。

-- 日本語訳はゆっくすさんによる


米国は、アブ・グレイブについて最終的に「一部の不届き者が」で逃げ切った。それと同様に「敵の戦闘員が白燐で焼け爛れた」で逃げ切るつもりでしょう。それが、今になってUSAがWPの使用を認めたことの意味です。途方もなく暗いけれど、私はそう考えざるを得ません。

投稿者:いけだ

BBC Newsnight 11月15日放送分でイラクのニュース2件

BBC2のNewsnightという番組のTuesday, 15 November, 2005放送分で、「バグダードのイラク政府機関に収容されている囚人に劣悪な待遇と拷問」と、「ファルージャで米軍は白燐を使用」の2件についての報道があります。

Newsnightは、放送後24時間は、インターネットのストリーミングで番組を丸ごと見ることができます。(英国時間の16日22:30まで見られる=日本では+9時間で、17日の午前7:30まで。)

ストリーミングを見るには、Tuesday, 15 November, 2005放送分のページの右上にある、Newsnightのロゴの下、Latest Programmeのところをクリックすると、プレイヤーが立ち上がります。(Windows Media PlayerかReal Playerかを選択してOKをクリックしてください。)

下の画像は、番組紹介ページのキャプチャ。この番組は1回につき3~4本の特集をまとめて放送するという形で(日本の番組では日曜夕方の『報道特集』に似た感じ)、サイトにはその3~4本の内容について概略が記載されるのが通常なのですが、なんと今回、4本の特集のうちの2本を占めるイラクのニュースについては、ウェブページに一切記載がありません。

nov17_news1
※画像クリックで原寸大。

後ほど、概略だけでもこの記事に追記でメモできれば、と思っています。

ちなみにキャプチャ画像の中の写真の人は、キャスターのジェレミー・パックスマン。BBCの看板キャスターのひとりです。先日は「有権者がジェレミー・パックスマンの真似をして無礼な質問をしてくる」とコメントした保守党の人が、BBCのサイトで記事のネタにされていましたが(おそらくそういうのを「墓穴」と言うのだろうと思いますが)、この人の政治家に対するツッコミはエンターテイメントの域に達しているなあと思うことも、私は時々あります。しかし今回のイラクの2件の報道については「はあなるほど」と聞いている、という感じですね。

投稿者:いけだ