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2005/01/26

ヒューマン・ライツ・ウォッチ報告書

BBC25日付けで,「イラク軍が虐待」という記事がありました。

ヒューマン・ライツ・ウォッチがそのような報告をした,という記事なのですが,昨年私はこの件について,米国の新聞(ウェブ版)でけっこうショッキングな記事を読んだことがあります――6月の「主権委譲」直後のことだったと思います。ある米兵が,イラク治安部隊(INGだったと思いますが違うかも)が囚人に殴る蹴るの暴行を加えている現場を目撃し,上官(もちろん米軍)に報告したが,結局「主権委譲されたので我々は何もできない」ということだった,という記事でした。

Iraqi forces 'committing abuse'
Last Updated: Tuesday, 25 January, 2005, 11:47 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/4204913.stm

※概略

イラク治安維持部隊が,囚人に対し,組織的に虐待(abuse)を行なっていると,米国の主導的人権団体,ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が報告している。それによると,不法な逮捕,拘束者の拷問(torture),長期隔離は「常態となっている」。

2003年以降にHRWが聞き取り調査を行なった90人の拘束者のうち,72人がイラクの新しい当局によって虐待されたと述べている。

また,HRWとは別の人権団体,アメリカン・シヴィル・リバティーズ・ユニオン(the American Civil Liberties Union:AULU)は,米兵によって行なわれたとされる同様の虐待が調査されていないと告発している。AULUでは「アブ・グライブの壁の外にまで達する,拡大した拷問(torture)のひどい話(damning story)」のことを書いた書類を入手しているという。

HRWによる94ページの報告書では,イラク治安当局によるとされる虐待を詳しく列挙している。この報告書は「新しいイラク? イラクで身柄を拘束されている人々に対する拷問と虐待」といい,国家治安上の容疑者とされる人々および刑法犯に対する人権蹂躙が拡大していることをはっきりと述べている。

2004年7月から10月にかけてのHRWの調査により,任意逮捕,拘束者の拷問,年少拘束者の不適切な扱い,弁護士との接触の拒否といったことが組織的に行なわれていたことが明らかになった。

イラクのBakhtiar Amin人権大臣は,虐待が発生したことを認めたが,それはサダム・フセイン政権の負の遺産であると述べた。大臣がロイター通信社に語ったところによると,治安当局の「欠陥」は,「35年に及ぶ独裁,広く行なわれた拷問や人権蹂躙」ゆえのものである,とのことだ。

HRWの報告書に記載されているものを例示すると:
・拘束者が尋問中にケーブルや金属の棒で殴られること,電気ショックをかけられること,数日にわたり目隠しをされ手かせをされていることが,常態化していた。
・拘束者は長期にわたって隔離され,食事や水を与えられず,小さな部屋に詰め込まれていたので座ることもできなかった。
・イラク警察は囚人の保釈,あるいは家族との面会や水や食料の差し入れの見返りとして賄賂を求めた。

HRWのexecutive directorであるセアラ・リー・ウィトソンは,イラク当局と国際機関アドバイザーは,イラクに安定をもたらすという名目のもと,虐待が「チェックされずにすり抜ける」ままにしておいたのだという。「イラクの人々は,サダム・フセイン政権崩壊後,これよりはもっとよいものを約束されていたはずです。イラク暫定政府は,基本的人権を尊重するという約束を守っていません。」

ウィトソンはイラク治安当局が反乱者のターゲットとなっていることは認識しているが,それだからといって囚人虐待の理由にはならないという。

HRWの報告書は,米軍または連合軍による囚人虐待(mistreatment)については調査をしていない。しかし,別の人権団体であるACLUが月曜日,米兵によるとされる虐待についての米国の調査は,「まったく不十分」であり,「基本的に拷問および虐待を隠して(whitewash)」しまっていると述べている。

情報の自由法によって入手した米国防総省の書類を引用し,ACLUは,ペンタゴンは「電気ショック,ソドミーの強要,身体に対するひどい殴打といったものを含む拷問に関する重大な疑惑」について,十分な調査を行なっていない,としている。

あるケースでは,73歳のイラク人女性が棒を使って犯されたと報告しているが,この件は予備段階報告書の「衛生化された版」には掲載されていない。

アブ・グレイブに関しては,チャールズ・グレイナーが有罪判決を受け,また英国やデンマークの兵士に対する告発もある。


HRWの報告書は,下記から閲覧できます。
http://www.hrw.org/english/docs/2005/01/26/iraq10053.htm

投稿者:いけだ
2005-01-26 01:10:57

ロボット兵士・・・

BBC23日付けで,US plans 'robot troops' for Iraq という記事。これまで爆発物処理で用いられてきた「ロボット兵士」を改造し,対人用に使うプランがあるようです。AP通信が報じた内容を,BBCが報じているという形の記事です。

以下,記事の概略。

イラクの対反乱者戦において,米軍はマシンガンを装着したロボットを用いることを計画している。このロボットは高さ1メートル,カメラを装着し,リモートコントロールで動かされる。春に18体がイラクに向かう。

このロボットはこれまでに爆弾を処理するために用いられてきたロボットを基にしている。また,このロボット兵士には「剣(Swords)」という名がつけられている。これは,Special Weapons Observation Reconnaissance Detection Systemsの頭文字である。

高官によると,ロボット戦士は迅速かつ正確で,米兵の生命を危険にさらすリスクは比較的低く,敵を追跡し攻撃する。また,人間の兵士とは異なり,ロボットには食料や衣服,訓練,士気などは必要なく,年金も必要ない。さらに,戦争で必要とされないときは,倉庫に保管しておけばよい。

それでもロボットは人間が操作しなければならない。操作者はカメラからの映像を見て遠隔操作する。

米国に拠点を置き軍と共同でこのロボットを開発したフォスター・ミラー社のボブ・クイン氏は,兵士との唯一の違いは「ロボット兵士は肩に銃をかけていないこと」だという。「最大で半マイル離れたところから発砲できます」。

テストに協力した米軍士官によると,ロボットの射撃は平均的兵士の射撃よりも正確であるという。安定したところに銃が固定されており,電子的に照準を定めるからであるという。

クイン氏は,遠隔操作ユニットのコンピュータ・スクリーンやジョイスティック,キーパッドを,ゲームボーイのような型のコントローラーとヴァーチャル・リアリティのゴーグルに置き換える計画があるという。

フォスター・ミラー社はキネティック(QinetiQ)・グループ傘下で,英国の国防省(the UK's Ministry of Defence)と米国の持ち株会社であるカーライル・グループとのジョイント・ベンチャーである。


記事によると,このロボット兵士は,
Can be fitted with standard-issue M249 or M240 rifle
Has four cameras, night-vision and zoom lenses
Can travel over rocks and barbed wire
Batteries run for up to 4 hours at a time
Remote control unit has two joysticks and video screen
Costs $200,000 per unit
だそうです。

投稿者:いけだ
2005-01-26 00:50:36