スペインの判事、イラクにおける記者「殺害」容疑で米軍兵士3人に逮捕状を発行
スペインの判事、イラクにおける記者「殺害」容疑で米軍兵士3人に逮捕状を発行
国境なき記者団
2007年1月25日
Electronic Iraq
「国境なき記者団(RSF)」は、本日、マドリードの判事が昨日、3人の米軍兵士に対して国際逮捕状を発行したことを歓迎する。逮捕状は、民放テレビ局テレシニコのスペイン人カメラマン、ホセ・コウソ「殺害」の罪で出された。コウソは2003年4月8日、国際メディアのスタッフが滞在していたバグダードのホテルに、米軍の戦車が砲弾を発射した際、殺された。
「コウソを殺した砲弾の発射を決断した3名の米軍兵士に対して国際逮捕状を発行するというサンチアゴ・ペドラス判事の決定により、ついに3名が、自分たちのしたことについて法廷で説明するよう求められることになることを期待したい」と「国境なき記者団」は述べた。
「我々はまた、これにより人々が、戦争地帯における記者の死が抽象的な問題ではなく、緊急に対策を要する問題であると理解することを望む」とRSFは言う。[2006年]12月23日、戦争地帯にいる記者の保護をめぐって国連安保理が満場一致で採択した決議1738もまた、記者の死を避けがたいものと見なすべきではないことに注意を促すものである」。
2007年1月16日にペドラス判事が発行した逮捕状には、トマス・ギブソン軍曹、フィリップ・ウォルフォード大尉、フィリップ・デ・キャンプ中佐の名が記載されている。この3人は、バグダードのパレスチナ・ホテルに砲弾を発射した戦車の責任者であった。判事は、3人がコウソの家族に賠償金を支払うよう命ぜられた場合のために、逮捕状の凍結可能性も考慮されていると述べた。
マドリードの米国大使館は、コウソの死については既に調査が行われており、その結果、3名の兵士たちは、交戦地帯で適用される戦闘規則に則って行動していたと結論したと述べている。コウソ家の弁護士レオポルド・トーレス・ボウルサウルトは、3人の身柄引き渡しが実現しない場合、国連安保理決議1738の適用を求めたいと述べた。
米国当局が3人の身柄引き渡しを拒んだとしても、スペインとの身柄引き渡し協定に署名している第三国を訪れれば、3人は逮捕される可能性がある。
米軍は、2003年の報告書の中で、連合軍による「不当行為や過失」はなく、砲弾は敵の発砲源と考えられた場所を標的としていたと結論している。
ペドラス判事は、2005年10月、既に3名の米軍兵士に対する逮捕状および、3人の供述を求める二件の請求を発行していたが、2006年3月に刑事法廷がこの件を却下して以来、何の手だても取られていなかった。しかしながら、スペインの最高裁が2006年12月5日にその裁定を覆し、コウソの死をめぐる調査を再開するよう命じた。
イラクで戦争が始まってから、合計で146人の記者とメディア・アシスタントが殺されている。この数は、ベトナム戦争におけるメディア関係者の犠牲者の二倍にのぼる。
ブッシュとその仲間たち(小泉純一郎元首相も当然含まれます)が「人道に対する罪」「戦争犯罪」で正当に裁かれる日ができるだけ早く訪れるとよいのですが。
投稿者:益岡