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2005/11/09

人体の内側から焼く兵器、その名は「ウィリー・ピート」~イタリアRAIニュース報道

RAIニュースが放送した映像を見ました。ショックで言語機能がおかしくなってるみたいですねぇ、うまく書けません。

まずはRAIの映像を見る方法を書いておきます。言葉がわからなかろうと何だろうと、とにかく見るべきだと思います。が、「ぜひご覧ください」とか「見なさい」とは言えません。これまでこのウェブログで触れてきた静止画像もしくは動画のどれよりも凄惨、「酸鼻その極み」という常套句で説明せざるを得ない内容です。具体的に一例を挙げれば、ぐずぐずになって何が何だかわからない頭蓋から、眼球が飛び出していたりします。そういうのを見たら確実に体調がおかしくなるという方は、イタリア人女性のインタビュー(2件)が終わったあたりで見るのをストップしてください。

■ダウンロード方法:
1)イタリア語版(Windows Media Player)
http://www.rainews24.rai.it/Notizia.asp?NewsID=57784
クリックすべき場所などは下図を参照。(画像はクリックで原寸表示。)

nov9news


2)イタリア語版、英語版、アラビア語版(Windows Media Player / Real Player / asfファイル)
http://www.rainews24.rai.it/ran24/inchiesta/body.asp
下図の、赤い○で囲んであるところが英語版。その部分の拡大が、赤い四角形で囲んである部分。DLしたいフォーマットをクリックするなどして再生/保存。○印の左側がイタリア語版、右側がアラビア語版。

nov9news-2

あるいは、↑のリンクが切れていたりした場合は:
http://www.informationclearinghouse.info/article10907.htm
↑リンクをクリックするといきなり映像が始まるようになっています。

※追記(11月12日):
内容については、スクリプトの日本語訳(ゆっくすさんによる翻訳)をご参照ください。

rai.itもinformation clearing houseも、8日午前2時とか3時とかに見たときは非常に重くなっていて、1~2分ごとにバッファリングで中断してしまいました。「名前をつけて保存」(Windowsなら右クリックから)した方がスムーズに見られると思いますが、保存するにも非常に時間がかかりました。ファイルサイズは、Windows Media Player用のファイルで、41MBくらいあります。

……インタビューに答えていた元米兵の言っていた"burning inside"という言葉が、頭を離れません。

これまでに見たファルージャでの死者の写真の多くが、鼻から口にかけて(特に口)および眼球が、「銃撃されて死んだ」とか「爆死」とかとは素人目にもまったく異なった、ひどい形状になっていました。そして「ウィリー・ピート」が「人体の内側から焼く」のだ、と、昨年のあの作戦の現場にいた元米兵が説明しているのです。私は兵器についてはド素人ですから、直感が働くような知識は持ち合わせていません。説明されてはじめて、それが人間に対して何をするのかがわかる。

「ウィリー・ピート」はファルージャの米軍で用いられていたスラングです。

▼以下、スクロールダウンするとちょっときつい画像が出てきますので、見たくない方はブラウザで画像をOFFにしてページをリロードしてください。

  少しスペースを空けておきます。

  ▼
  ▼
  ▼

  スペースはここで終了です。

フィルムの中で元米兵は言います――「ウィリー・ピート」は「服は必ずしも焼かない。人体だけ焼く」。



昨年の今頃、11月のファルージャ攻撃(「幻の怒り」作戦)のときに、こういった遺体について「野犬に食われたから」という説明が多く為されていました。もちろん野犬が食った例も多かったはずです。狂犬病が蔓延していたくらいです。でも、すべてが野犬に食われていたのではなかった、ということです。

元米兵は言います――「それを吸い込むと、口の中から喉、呼吸器が焼ける。人間の体の中が焼ける(burning inside)」。

「それは女も焼く。子どもも焼く」。

20歳そこそこという肌のツヤをした元米兵は、そう語っているのです。

「ウィリー・ピート(Willy Pete)」、RAIニュースによれば、コードネームでは「MK77」(<これは不正確なようです)。MK77が使用されていたことが占領国側からの確実な情報として伝えられたのは今年の6月でした。英国の下院議員への私的な書状において、英国防省のミニスター(国防省においては「閣外相」)であるアダム・イングラムが、米軍がファルージャにおいて「MK77」を使用していたことを認めた、ということを、英紙インディペンデントがスクープ。
US lied to Britain over use of napalm in Iraq war (by Colin Brown of the Independent)
当ウェブログ過去記事

その2週間後、Information Clearing Houseのマイク・ホイットニーは、「英国での報道があったというのに米国メディアは沈黙している」という記事の中で、次のように書いています。

http://www.informationclearinghouse.info/article9307.htm

The US also used napalm in the siege of Falluja as was reported in the UK Mirror ("Falluja Napalmed", 11-28-04) The Mirror said, "President George Bush has sanctioned the use of napalm, a deadly cocktail of polystyrene and jet-fuel banned by the United Nations in 1980, will stun the world.. Reports claim that innocent civilians have died in napalm attacks, which turn victims into human fireballs as the gel bonds flames to flesh.Since the American assault on Falluja there have been reports of 'melted' corpse, which appeared to have napalm injuries."

"Human fireballs" and "melted corpses"; these are the real expressions of Operation Iraqi Freedom not the bland platitudes issuing from the presidential podium.

英デイリー・ミラーでは、米軍がファルージャ包囲攻撃でナパームを用いたことを報じている(2004年11月28日, "Falluja Napalmed")。記事には「ブッシュ大統領は、1980年に国連によって禁止されたナパームの使用を許可した。伝えられるところによれば、事態に関係のない一般市民がナパームによる攻撃で死亡している。こういう場合、ナパームに含まれる燃料が肉にくっついた状態で燃えるので、人間は火の玉になる。米軍によるファルージャ攻撃以降、死体が「溶けていた」という報告は複数あるが、これはナパームによるものと思われる」とある。

「人間が火の玉に」、「溶けた死体」――「イラクの自由作戦」を本当に表現するのはこういう言葉だ。大統領執務室から出されるような言葉ではなく。

As journalist Dahr Jamail reported later in his article "What is the US trying to Hide?", "At least two kilometers of soil were removed..exactly as they did at Baghdad Airport after the heavy battles there during the invasion and the Americans used their special weapons."

ダール・ジャマイルが「米国は何を隠そうとしているのか "What is the US trying to Hide?"」という記事で報じているのだが、「少なくとも2キロに渡る地域の土が運び去られた。(2003年の)侵攻のときの激しい戦闘の後、バグダード空港で同じことを米軍は行なった。バグダード空港では米軍は特殊な兵器を使用した。」


# ジャマイルの記事は、上にあるのと同じ記事かもしれないし、別の記事かもしれませんが、今年1月の記事が当ウェブログにあります

このとき(今年の6月)、私は「問題となっているコードネームMKなんちゃらというのは、いわゆる『ナパーム弾』の一種なのだ」とは思っていました。

ナパーム弾 (Napalm bomb) とは、ナフサ、パーム油などを主成分とする油脂焼夷弾。……「ナパーム」 (Napalm) とは、ナフテン酸 (naphthenic acid) とパルミチン酸 (palmitic acid) のアルミニウム塩 (Aluminum Salts) の略語で、ガソリンやジェット燃料などの油脂と混合するとゼリー状にゲル化する性質を持った添加剤のこと。……主燃焼材のナフサ、粘稠材としてのパーム油、その他可燃材(亜鉛、リン、ガソリン、重油など)を混合し、ナパーム剤でゼリー状としたものを落下燃料タンクに充填し、これに信管をつけて投下する。

http://ja.wikipedia.org/より


しかし、この「MK77」がwhite phosphorus bombs――白燐弾――であるとわかったのは、11月8日、昨日のBBCの記事を見たときのことです。(よく読めばウィキペディアにも「リン」って書いてあるのに、頭の中でつながらなかった。)(後日追記:「MK77」=「WP」はRAIの誤認で、両者は別のもの、という話もあります。)

US 'uses incendiary arms' in Iraq
Last Updated: Tuesday, 8 November 2005, 11:13 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/4417024.stm

Italian state TV, Rai, has broadcast a documentary accusing the US military of using of phosphorus bombs against civilians in the Iraqi city of Falluja.

イタリア国営テレビRAIが、ファルージャで米軍が一般市民に対して白燐弾を使ったと告発する内容のドキュメンタリーを放送した。


冒頭で触れた映像は、このBBC記事にある「RAIテレビの放送したドキュメンタリー」です。

RAIのドキュメンタリー・フィルムは、ヴェトナムでの映像から始まります。戦闘機から次々と投下され炎の塊を地上に出現させる爆弾と、服を全部焼かれて逃げてくる子ども(あの有名な写真が撮影されたのと同じ現場です)――説明のために、映画ですが『地獄の黙示録』を引き合いに出しておきます。

『地獄の黙示録』のように見える映像は、ステレオタイプな「あいるらんどのような田舎」のような美しいヴェトナムの村落を爆撃する米軍戦闘機から、撮影担当の米兵が技巧を凝らして爆弾の効果をフィルムに収めた映像、バックに流れるMamas and PapasのCalifornia Dreamin'は、当時米軍ラジオからよく流れていた曲だそうです。(正直、これはキます。コッポラの映画より私にとってはダメージが大きいです。)

続いて米軍エンベッドの映像(暗視カメラ)が数秒流れ、昨年11月のファルージャでの戦闘に参加した米兵のインタビュー。続いてジャーナリストのジュリアナ・スグレナ、NGO『バグダードへの橋』の人……とインタビューが続き、それからファルージャからの映像、イラク人医師のインタビュー、再度米兵へのインタビュー……と続いていきます。白旗を掲げた男の人が銃撃を受けているところの映像や、米軍エンベッド記者のケヴィン・サイツが撮影した、モスク内部で無抵抗の人を米兵が銃殺しているところの映像も入っています。そして…………

えーっと、このドキュメンタリーについては説明があるので、まずはそれをご覧ください。

イタリア語記事 http://www.uruknet.info/?p=17579&hd=0&size=1&l=x
英語記事&フォトギャラリー http://www.uruknet.info/?p=17582&hd=0&size=1&l=x

「フォトギャラリー」は、以前ダール・ジャマイルが紹介していたことのある「遺体の身元確認のために資料として撮影が許可された写真」と、もっと強烈な写真が何枚も出てきます。卒倒しそうな方は画像をOFFにしてからクリックしてください。これらの写真は、RAIのフィルムに出てくる映像のスチールです。

「フォトギャラリー」の、最初の何葉かの写真はこれまでに見たことがあるもので、こういう言い方はアレですけど、私にはそんなにショッキングではなかったです。ちょっと見えるくらいなら。(じっくり見るとたまらないけどね。)

それらの写真の後は、破壊された学校での女子の授業の光景とかが何葉か続いているので、ちょっとほっとします。1葉、骨だけになった不思議な遺体の写真がはさまって、次は瓦礫の山となった建物や、再度学校。校庭というかパティオでの写真で、イラクの学校も日本の学校みたいに学生のかばんは指定されてるようだ、とか思ってスクロールすると……。

……あのですね、警告しておきます。マジで、心臓が弱い人とか不整脈のある人とか、喘息や肺炎といった呼吸器疾患のある人、あと妊娠中で安定期ではない人、食事前の人。。。最初の「遺体確認資料写真」で大丈夫でも、スクロールするのは校庭の写真までにしておくのがいいかもしれません。

今年の1月に「報道ステーション」でちょっと流れた映像がありました。テレビではすりガラスを通して見ているくらいまでにぼかしがかかっていて何が写っているのかもわからないような有様になってました。結論から言えば、uruknet.infoに出ている写真は、テレビ局がぼかした部分がぼかされずに写った写真です。(……とか書くと、別なもの探してる人を検索で連れてきてしまうか。。。と一応書き添えておく。)

具体的に言葉で書きましょう。まず、死体です。黒くなってますがその理由はわかりません。皮膚がずるずるとむけたりもしています。そして……びっしりと蛆虫が。

実はこの動画は、私は今年の5月に高遠菜緒子さんのスピーキングツアーで拝見しています。生き物の身体はあんなにも蛆虫の餌になる。そして、私はあんなにたくさんの蛆虫をたとえ映像でも見たことはないです。。。動画ですから、虫が全部動くんですよ。遺体袋を開ければポロポロとこぼれだしてくるし。動画でも1匹や2匹ならどうってことないけど、あまりにも多すぎです。

で、このときの映像で「何だこりゃ?」と目が点になったのが、手の皮がきれいにペロンと、まるで医者が使う薄いゴム手袋のように剥けている映像。色も形も本当にゴム手袋にしか見えないんですが、人間の皮膚。

この「ゴム手袋」も、RAIの映像に出ています。

それから白旗を手に巻きつけたまま死体になった少年(←リンク先はいきなり画像:この画像についての説明@当ウェブログ過去記事)――この、顔が破壊されずに「死体写真」として全世界に知られることになった子は、少なくともこの子だけは、衣類や家具からではなく、顔から身元が判明しただろうという点でもとりわけ印象に残っているのですが、RAIの映像に出てきます。

イタリア国営テレビの番組だけあって、殺されたイタリア人ジャーナリストのエンゾ・バルドーニについての言及もあります。彼は行方知れずになったとき、突っ込んだ調査をしていたのだそうです。惜しまれます。

RAIのフィルムは、私が見たときは1分ごとにバッファリングしてるような状態でしたし、映像で限界超えたらしく、英語がまるっきり聞き取れなくなってしまいました。

よって、もう一度見ないと内容がはっきりわからないのですが、詳しい内容についてはまた後ほど、可能であれば書きます。

投稿者:いけだ

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追記:
RAIニュース24の記事のイタリア語から日本語への翻訳とバックグラウンドの解説(飯田亮介さんによる)、ぜひお読みください。ウェブログ「反戦翻訳団」さん掲載。

【隠された大虐殺】ジークフリード・ラヌッチ、Rainews24(2005/11/8)
http://blog.livedoor.jp/awtbrigade/archives/50119768.html

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追記2:
RAIニュースのスクリプト@日本語(翻訳はゆっくすさん)、ウェブログ「フットボールは未来の兵器である」さん掲載。

燃える雨2(「ファルージャ 隠された大虐殺」日本語訳)
http://www.doblog.com/weblog/myblog/7844/2043448#2043448

white phosphorus bombs――白燐弾 (「弾」は「爆発物」の意味である可能性)

この記事はコメント欄も全部お読みください。※太字は25日追記。


「白燐弾」という爆弾のことは、私はまさに1年前、2004年11月10日のRaed blogで知りました。

▼以下、元は英文です。そしてこの日本語は私の責任による誤訳があることと、元の投稿者の錯誤があることにより、正しい情報とはいえません。このことをお詫び申し上げます。詳細は、当面はコメント欄をご覧ください。後日、もうちょっと整理してここに書き加えます。


爆撃された病院,白燐榴弾,そしてファルージャ(←原文へのリンクはここをクリック)

今日はひどい頭痛がしていますが,いくつか興味深いニュースがあったので。ファルージャにおける米軍の解放の軍事行動(efforts)について,ネットならどこでも読めるというわけではない記事です。

米軍が白燐榴弾を使っているとの報道
ワシントン・ポストの報道によると,米軍は白燐榴弾を使い始めている。白燐榴弾は着火すると水で消火することができない。イラク人医師たちは,病院に運び込まれている死体の皮膚が溶けていると報告している――白燐榴弾の火傷と一致する反応である。


そして、Raed blogのこの記事のコメント欄に、読者からこんな情報が書き込まれていました。


白燐榴弾を人のいるところに投げているとは常軌を逸している。火器というよりは化学兵器になってしまう。米軍が使っているであろうM-15白燐榴弾は,爆発半径は17メートルあって,燃焼温度は5000度だ。身体に付着した破片を取り去ると,空気に触れて自然発火する。だから取り去る前に怪我をした箇所を水につけなければならない。破片はすぐに水にひたさなければならない。白燐(黄燐)は酸素の少ない水に触れるとホスフィンを出すが,これがおそろしいガスだ。煙を吸入すれば,「phossy jaw」と呼ばれる症状が起きる。口に傷ができるがそれは治ることなく,顎の骨自体が砕けてしまうこともある。白燐(黄燐)は少量(小匙1杯未満)摂るだけで,吐き気,嘔吐,肝臓障害,心臓障害,腎臓障害,ひどい眠気をもよおすし,時には死に至ることもある。

かつては花火にごく少量入っていたけれど,あまりに多くの人がそれで怪我をしたり病気になったりしたので,花火への使用はやめなければならなかった。

M-15白燐榴弾は,こんな物質が15オンス(約425グラム)入っている。

どうかしてるよ・・・
# posted by Rei : 11:30 PM


▲ここまで、元は英文の箇所。

米軍がこの兵器を使っているという記事は、同日付のthe International Herald Tribuneにもありました。写真ジャーナルです。
http://www.iht.com/slideshows/2004/11/10/africa/falluja.php

U.S. marines scurried for cover Tuesday, Nov. 9, to avoid being burned by "white phosphorus," which was fired as a smoke screen for U.S. tanks but landed on their own positions.

11月9日撮影、「白燐」で焼かれるのを避ける米海兵隊員。この白燐弾は米軍の戦車の煙幕として発射されたが、自陣に着弾してしまった。


「煙幕」? そのためにそんな危険なものを? ありえねぇ。

それから約1年になろうという2005年11月8日、私はBBCで次のような記事を見ました。

US 'uses incendiary arms' in Iraq
Last Updated: Tuesday, 8 November 2005, 11:13 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/4417024.stm

Italian state TV, Rai, has broadcast a documentary accusing the US military of using of phosphorus bombs against civilians in the Iraqi city of Falluja.

In the film, eyewitnesses and ex-US soldiers who served in Iraq said white phosphorus bombs were used in built-up areas in the insurgent-held city.

Rai says this amounts to the illegal use of chemical arms, though such bombs are considered incendiary devices.

The US military admits using the weapon in Iraq to illuminate battlefields.

イタリア国営テレビRAIが、ファルージャで米軍が一般市民に対して白燐弾を使ったと告発する内容のドキュメンタリーを放送した。

このドキュメンタリーでは、目撃者やイラクで任務についた元米兵らが、ファルージャの市街地で白燐弾が使用されたことを述べている。

このような爆弾は焼夷性(incendiary devices)とされているが、RAIはこれは化学兵器の不法な使用に相当すると述べている。

米軍はこの兵器をイラクにおいて、戦場を照らすために用いたことを認めている。


1年前は「煙幕」だったのが、今度は「照明」と説明。。。いや、「煙幕兼照明」ってこともあるのかもしれないですが、いずれにせよ、そのためにこんな危険なものを? ありえねぇ。

何のためと説明するのであれ、米軍はこれをファルージャで使っていたことを、認めました。

投稿者:いけだ ▼コメント欄も読んで下さい。(コメントをお寄せくださっている方に感謝します。)▼

追記(25日):
RAIニュースでドキュメンタリーが流れた日以後、英国のニュースでは、WPのことはかなり大きく取り上げられていました。これらについてはカテゴリ「WPの使用」一覧をご参照ください。

▼ここからコメント欄のコピー&ペースト▼

■ # posted by Rei : 11:30 PMへの疑問
M15 White Phosphorus Grenade は古く、後継のM34に切り替わっている。また、5000度というのは白燐の燃焼温度としては高過ぎる。恐らく華氏5000度の事だろう。これは摂氏 2760度に相当する。(アメリカでは気温の単位に摂氏ではなく華氏、ファーレンハイトを用いる)

 そして、「酸素の少ない水に触れるとホスフィン(PH3 燐化水素)を出す」とのことだが、白燐(P4)の一般的な保存方法は水中に漬ける事であり、水に触れても問題は無い。(問題があったら化学室の薬品棚は大騒ぎだ)白燐が燃焼して出来る煙は十酸化四燐であり、固体では乾燥剤として用いられる物質である。・・・ところで「酸素の少ない水」とは一体何を指すのだろうか。溶存酸素量の少ない水?しかしそんな事は化学反応に影響は無い。

 それともまさか、酸素の少ない水→酸素原子のない水=水素という意味なのだろうか。確かに燐と水素を直接反応させればホスフィンは発生するが、白燐弾から発生させるには難しそうだ。

Unknown (2005-11-19 13:23:12)
■ ↑のコメントの方へ:詳しいお話をありがとうございます
お名前が書き込まれていないので呼びかけができないのですが、上の投稿をくださった方に御礼申し上げます。

「# posted by Rei : 11:30 PM」は、昨年11月に出たワシントン・ポストの報道(ファルージャでWPが使用されているという内容)を紹介しているRaed Jarrarさんのウェブログの記事(昨年11月)のコメント欄に寄せられたもので、元が英文です。それを私がとにかく機械的に日本語にしたので、私の知識不足や、時間を惜しんだことが原因で、わけのわからない日本語になっていると思います。

温度が「華氏」ではないかというのは私も思ったのですが、このコメントをしたReiさんという方のほかのコメントにも特に決め手がなかったので、何もつけていませんでした。(Reiさんが米国人なのかどうかも不明で、また、「華氏」で考えているのか「摂氏」で考えているのかもわかりませんでした。)

「酸素の少ない水」は私も日本語にして「?」と思ったのですが、昨年11月の時点で確認をすることができませんでした(怠っていました)。誤訳している可能性が非常に高いです。

原文を確認することができればよいのですが、ウェブでは閲覧ができなくなっているため(Raedのウェブログは現在コメント欄は閲覧できなくなっています)、原文の確認も難しい状況です。(バックアップのファイルを探してはみます。)

なお、M-15についてですが、昨年の時点で米軍が使っている砲弾の種類として「M-15がメインである」というようなことが、エンベッド記者が書いている記事によく出てきていたと記憶しています。そういった事情で、元の文章を書かれたReiさんが、「WPもおそらくM-15であろう」と推測されているのではないかと思います。

差し支えなければ上記のコメントの内容を本文に転記させていただきたいのですが、「それは困る」ということがあればご一報ください。

この記事に関しては、コメントと本文が同じページにありますので、これから転記をさせていただきますが、ほかのサイト(Raed blogの日本語のサイトと、このウェブログのミラー)への転記は、お返事いただけるまで待ちます。(1週間以内にお返事がなければ、勝手ながらご承諾いただけたものと考え、転記させていただきたくよろしくお願い申し上げます。)
いけだ (2005-11-20 01:10:23)
■ ホスフィンの間違いはかなりマズイです
Unkownさんの書き込みは(http://obiekt.seesaa.net/article/9465205.html)からのコピペですから、許可を取るならそちらのほうにすべきかと。

ファーレンハイト(華氏)5000度の件はよくある翻訳ミスですからあまり目くじらを立てるほどの事ではないのですが、(でもここに来る人は映画「華氏 911」を見ている人が多いのですから誰か気付いても良さそうなものですが・・・)ホスフィンの件はあまりにも酷い間違いです。白燐からホスフィンを発生させるには水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液といった強烈なアルカリ性水溶液が必要です。自然下には普通存在しませんので、白燐弾からホスフィンが発生する可能性は殆ど在りません。白燐と水素を直接反応させてもホスフィンは発生しますが、こちらも実験室レベルでないと反応させるのは無理でしょう。

なおM15手榴弾についてですが、最近の報道だと誰もM15と言ってなくてM110などの砲弾だということになっています。・・・どっちなんでしょう。昨年は手榴弾(grenade)しか使ってなくて、最近は砲弾(shell)しか使ってないということなんでしょうか。どうも報道に偏りがあるような気がします。あと爆弾(bomb)は誤訳だと思います。爆弾型のWP弾は存在しません。それと砲弾ですが、これは榴弾とも呼ばれることがあります。訳す時は注意が必要です。
名無しWP弾 (2005-11-23 16:38:24)
■ 白燐から生じる煙ですが、殺傷力は低いようです
白燐が燃焼すると五酸化リンが生じます。このガスは刺激性がありけして無害ではありませんが、殺傷能力はそれほど高くはありません。


http://www.globalsecurity.org/military/systems/munitions/wp.htm
>Casualties from WP smoke have not occurred in combat operations.
「WP(白燐)煙からの死傷者は戦闘で生じていません」

>There are no reported deaths resulting from exposure to phosphorus smokes.
「白燐煙に晒された状態が原因だと報告された死亡例はありません」

>Generally, treatment of WP smoke irritation is unnecessary. Spontaneous recovery is rapid.
「一般に、WP(白燐)煙焦燥の治療は不必要です。自発的回復は迅速です」


つまり白リン兵器の被害は燃える白リンの直撃によって引き起こされるものであり、煙はあまり関係が無い。
名無しWP弾 (2005-11-24 02:41:20)
■ ありがとうございます(名無しWP弾さんへ)
>名無しWP弾さん

コメント2件、同じ方でしょうか。。。違ってたら申し訳ないのですが、まとめてお礼します。

お時間を割いてご親切に解説いただき、心から感謝申し上げます。ありがとうございます。私の情報処理能力の問題から作業のスピードが追いつかないのですが、先日来、修正と加筆の作業を進めています。

自分でもglobalsecurity.orgなどいくつかの情報源を参照したところ、「白燐」について上記の元となった情報(英文)は、投稿者であるReiさんの勘違いに基づいているのではないかと判断しました。

Raed blogのコメント欄が閲覧できないので記憶に頼るしかないのですが、Reiさんはわりと頻繁にRaed blogにコメントを投稿していた方で、“強烈な主義主張の持ち主で意図的に話をゆがめて伝えるような人である”という印象はありませんでした。

当該のコメントが投稿されたとき、しばらく経ってもほかの人からの異論はなく――といってもコメント欄がいわゆる「荒らし」と無根拠な誹謗と中傷ですぐにあふれかえるような状態でしたから、Reiさんのコメントが流れてしまって、誰も特に注意を払っていなかったのかもしれませんが――、また、ほかの誰からもWP(2004年11月のワシントン・ポストの記事が、white phosphorous roundsがファルージャで使用されたことを伝えていた、というのが本記事の内容の一部でした)についてのコメントがなく、Reiさんのそのコメント自体に問題があるとは考えませんでした。情報の見方が甘かったです。

また、「M15手榴弾」についても詳しくありがとうございました。

> 最近の報道だと誰もM15と言ってなくてM110などの砲弾だということになっています。・・・どっちなんでしょう。昨年は手榴弾(grenade)しか使ってなくて、最近は砲弾(shell)しか使ってないということなんでしょうか。

そこまで詳しくは見ることができていないのですが、英文の報道記事では、WPについてbombという語が用いられていることに気づいたのは最近です。(一例として、上記の本文部分のBBC記事。)確か昨年はround(榴弾)やshell(砲弾)だったような気がします。grenadeは昨年の記事にあったかどうか……あいまいなので、確認してみます。

参照しているのがBBCですので、ひょっとしたら英語と米語の違いの影響もあるのかもしれないですが(考えにくいのですが)、BBCがIn the film, eyewitnesses and ex-US soldiers who served in Iraq said white phosphorus bombs(←無冠詞で複数形)were used ... と書いているということは、単純に英文として検討してみた場合、
1)white phosphorus bombs(爆弾型のWP弾)が存在する
2)bombは英語(UK用法)であり、実はshellである
3)フィルムの中で、元米兵(ジェフさん)が、white phosphorus bombsという言い方をしている(が、それは正式な用語ではない)
4)ディレクター(イタリアの人で、英語も使える人です)がbombという用語を使っている
といった可能性があると思います。(可能性は上記4つだけではないかもしれませんが。)

ところで、同じ英国のメディアでも、デイリー・テレグラフは
Chemical grenade used on rebels, says Pentagon
By Thomas Harding, Defence Correspondent
(Filed: 16/11/2005)
http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2005/11/16/wirq116.xml
の見出しと記事において、grenadeという語を使っています。(テレグラフがchemicalと書いていることも疑問なのですが。。。)

そしてこの記事には

The grenade burns into exposed skin and can be combined with conventional grenades to create a weapon nicknamed a "dolly mixture".
(そのgrenadeは露出している肌に燃えて入りこむもので、通常のgrenadeと組み合わせて"dolly mixture"とニックネームで呼ばれる兵器になりうる)
# 文脈より、主語のThe grenade = white phosphorus grenadeです。

という一節があり、最後の"dolly mixture"については記事内では説明がなく、ネットで何とか見つかった「軍隊スラング集」に

Dolly Mixture
Alternate rounds of high explosive and white phosphorous, usually from 81mm mortars but can be delivered by artillery.
(交互になったHEとWPのround。通常81ミリ迫撃砲から発射されるが、大砲から発射されることもできる)
http://lists.dumpshock.com/pipermail/shadowrn/Week-of-Mon-20010917/049395.html

という説明があります。

ここで、すっごい基本的な疑問ですが、
・テレグラフはgrenadeについて「"dolly mixture"というweaponができる」と書いている
・スラング集では「"dolly mixture"はroundsによってできるもの」と書いている
と、一貫していなくて、はまっています。(grenadeとroundとでは、攻撃する側のいる位置の距離が違うだろうから、気になるのです。)

名無しWPさん、もしまだここをご覧になっていて、上記の点についてご存知のことがあれば、投稿していただけますと幸甚です。(図々しくすみません!)

また、さらに重ねてお願いしますと、「名無し~」さんはこのコメント欄を読んでいる方にも、また私にも区別がつきづらいので、「名無し~」以外のお名前を書き込んでいただけるとありがたいのですが。。。よろしくお願いします。m(_ _)m
いけだ (2005-11-24 11:17:41)
■ 補足(phossy jawについて)
> 自分でもglobalsecurity.orgなどいくつかの情報源を参照したところ、

について補足します。

参照したのは、
http://www.globalsecurity.org/military/systems/munitions/wp.htm

このページの最後のところなのですが、
White Phosphorus (WP) - Other Health Effects
ここでphossy jawについて解説されています。

... Prolonged absorption of phosphorus causes necrosis of bones. It is a hepatotoxin.

... *snip* ...In a series of 10 cases, the shortest period of exposure to phosphorus fume (concentrations not measured) that led to bone necrosis was 10 months (two cases), and the longest period of exposure was 18 years.

... *snip* ... With phossy jaw, a sequestrum forms in the bone and is released from weeks to months later, ...

というわけで、骨の壊死につながるにはかなりの期間が必要であると判断されます。phossy jawになるためには、恒常的に白燐にさらされている期間が長く必要であるということは、wikipediaでも確認しました。(もう少し調べてはみます。)

つまり、仮に今日白燐を吸い込んでも、明日phossy jawになる、というわけではない、ということだと思います。私が思うに、Reiさんの記述の錯誤はその点にあります。(私の責任の範囲である変な訳のことは、これとは別の話としてください。)

言い換えれば、Reiさんの記述の核は「白燐はphossy jawを引き起こすような化学物質だ」という点であり、これはこの文脈においては、少なくともmisleadingであると、私は判断しました。

# phossy jawについては本文に付け加えます。後ほど。

なお、globalsecurity.orgでは、上に引用したように、exposure to phosphorus fumeがphossy jawにつながる、と説明しています。

このfumeという語がなかなか厄介なのですが(「蒸気、湯気」を指すこともあり「煙」を指すこともあり・・・)、phossy jaw(白燐による健康被害)が問題となっていたのは19世紀から20世紀初頭のマッチ工場です(マッチの頭に白燐をつける作業をしていた人たちが発病している)。そして、少なくともマッチ工場では、工場で白燐を発火させていたわけではない。よって、このfumeは「しぶき」とか「飛沫」といったものの結果として「微粒子を含んだ気体」ではあっても、「煙」であるとは言えないと判断しています。(つまり、酸化する前の白燐そのものが、phossy jawを引き起こした、ということ。)ただ、マッチ工場では液化した白燐にマッチ棒をつけてマッチを製造していたのでしょうから、その燐は液化はしていた。燐の融点は44.2度(摂氏)、沸点は277度(摂氏)と、融点と沸点の間にかなりの開きがあることから、当時のマッチ工場の人たちがphossy jawになっていたとして、「蒸気(気化したもの)」を常時吸い込んでいたわけではないと思うのですが、そこまではまだ調べられていません。

・・・何か間違っているところがあれば、どうかご指摘ください。お願いいたします。
いけだ (2005-11-24 13:08:06)
■ 榴弾について
>Dolly Mixture

恐らく以前に 「Mix Fruits Pudding」と呼ばれていた迫撃砲特有の射撃パターンです。イラクでは「Shake and Bake」とも呼ばれているようです。

これは通常榴弾とWP弾を一発毎に交互に射撃していくパターンで、迫撃砲は榴弾砲に比べ命中率が悪い為に、WP弾を混ぜて煙による視覚的心理的効果を狙った射撃パターンです。味方歩兵の突撃直前に行います。榴弾砲ではあまりやらないパターンですが迫撃砲では定番です。

さて問題なのは明らかに迫撃砲なのにgrenadeと読んでいる点です。迫撃砲(Mortar)の砲弾はgrenadeではなくshellですし・・・手榴弾以外でも擲弾筒ならば弾種はgrenadeです、しかし81mm Mortarは明確に迫撃砲です。

>round(榴弾)

その翻訳は不適当です。roundは「砲撃」と訳すべきです。

榴弾は英語(軍事専門用語ですが)で「High Explosive」と呼ばれます。略称でHE。HE弾。

>bombは英語(UK用法)であり、実はshellである

それは有り得ません。恐らく・・・このbombという表現は「航空機から投下される爆弾」の意味ではなく、時限爆弾や自動車爆弾のような意味で使われる広い意味での「爆発物」を指しているのでしょう。

どうも、結局のところマスコミは弾の種類の区別が全くついておらず、各自勝手な呼び方をしている為に何を指しているのか混乱しているのだと思います。

Mk.77をWP Bombだと報じるような大誤報はその辺りの認識不足にあるのでしょう。
名無しWP弾 (2005-11-24 18:12:17)

「鋼鉄のカーテン」作戦続行中。

アンバール州フサイバにおける「鋼鉄のカーテン」作戦(Operation Iron Steel:前の記事)続行中。米軍発表によれば反乱勢力36人と米兵1人が死亡、作戦が行われている地域の医療関係者によればそれと同様の数の一般市民が死亡(死者31人、負傷者44人)、イラク赤新月のスポークマン、Ferdous al-Abadiは「フサイバおよびその周辺地域の状況はcriticalである」と述べ、作戦ではクラスター爆弾が用いられているとの話も。

フサイバからの避難民は4000人。プラス、日曜日に450人が避難。避難者のひとりの男性は「車も家も、何もかも置いてきた。妻と子供さえ一緒に安全にいてくれる限りは、家に爆弾が当たろうが家の中が荒らされようがかまわない」と語っている。

「シリアからのファイターの流入を止めるため」と米軍・イラク軍が説明しているこの作戦で、これまでに身柄を捕らえられたファイターはおよそ200人。

12月15日の国会選挙に先立って、反乱勢力の人員とその「隠れ家 safe houses」を突き止めることが部隊に命令されていると米軍は説明。また、「軍は1軒1軒回ってフサイバの街を片付けている(learing the city)」とか「日曜日に少なくとも10軒のターゲットを戦闘機で爆撃した」と述べ、反乱勢力からの攻撃はあるが、「強固な抵抗はない」と述べている。

――何か段々、コミカルな彼みたいに思えてくるんですが、私が疲れているんでしょうね。

以上、BBCの11月7日付けの記事の内容。

とまあ、そんなこんなでイラクは相変わらずなのですが、報道の状況はといえば、ジョージ・モンビオットが言うとおりですね。私が目にするものは、おおかたは、「米軍によれば……」と粗雑な数字ばかり。

あと、現在大統領になっているジャラル・タラバニがイタリアを訪問中ですが(法王にも会うらしい)、副首相のアハメド(アフメド)・チャラビが訪米中

アハメド・チャラビは2004年の「主権移譲」のときに干されて以来冷や飯食わされてきたのが、現在のタラバニ/ジャファリ政権で副首相になって、つい先日は、25年ぶりに就航したイラクとイランを結ぶ旅客航空機に乗ってテヘランに行って、アハマドネジャド大統領と会談(BBC記事)。

「チャラビ」という人は何人かいるんですが、アハメド・チャラビについては2004年5月のRaed blogを参照。

たった今,イラク侵略の責任があるのが誰かがわかりました。
ブッシュ政権だと思ってた人,います?
ちが~~~う。
何もかもイランのせい。
とーぜん。
イランとチャラビ,こいつらが,かわいそうな罪のない米国政権をこの問題に引きずり込んだ犯罪者。

ちょっと聞きたい。ブッシュと嘘の枢軸のフリークスたちがこれ以上みっともなくなることってあり得る?
教えて,お願い。
頼みますから。
っていうか
自転車でこけたのがみっともないって言っても,このチャラビ-イランの陰謀説よりかはまだましでしょ。

この地域の人たちは何年も何年もチャラビのことを嫌ってきたわけで,もう限界。チャラビはヨルダンのペトラ銀行から10億ドル盗んだ人物で,それ以来のことだ。戦争前と戦争中のチャラビの態度,あれには,誰だってあんな奴はもう表舞台から消し去りたいと思った。でもブッシュ政権の人たちには,チャラビが切り札なんかになりゃしないってことがわかるのに,また何年かの時間といくつかの危機が必要だったらしい。

13カ月前のあの悲しい日に米軍がバグダードを攻撃したとき,チャラビとチャラビの民兵はバグダードの一番高級なエリアを占領した。アル=マンスール・クラブを民兵(FIF)の拠点として,アル=サイド・クラブ(狩猟クラブ)を政治局(INC)のセンターとして。彼らはアル=マンスール地区をぐるりと囲んで検問所を設けた,彼らのハンヴィー【訳注:米軍の使ってる軍用車両】とアメリカの兵器を使ってね。あのときがチャラビの絶頂期。しかし今では・・・ペンタゴンはチャラビを燃やして,アブ・グレイブ・スキャンダルの凍りつくような嵐を押さえて暖を取ることにした。

アラビア語にこんな言い回しがあります。「駱駝が転ぶと,ナイフの数が増える。」
僕が駱駝とか言ってると,西洋のオリエンタリストのみなさんを大喜びさせちゃうんだろうな。ま,いいや・・・
CIA 族(TCIA: Tribe of the CIA)と外務族(TMFA: tribe of the Ministry of Foreign Affairs)が,ペンタゴン族(TP: Tribe of the Pentagon)に対抗して同盟し,ラム爺はかわいがってたペットをいけにえにすることにしたんだ。彼のカードの1枚を燃やすことにね・・・


投稿者:いけだ