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2005/12/01

包囲される病院

 
病院を弾圧する戦争犯罪が続くイラクの状況をダール・ジャマイルが報ずる。

包囲される病院
インタープレス・サービス
ダール・ジャマイル&ハルブ・アル=ムクタル
Darl Jamail Blog 原文

ラマディ、2005年11月29日(インタープレス・サービス)

爆発しそうな状況にあるイラクのアンバル州で戦闘が続く中、米軍は日常的に病院への侵入捜査や妨害を行っていると病院関係者は述べる。

米軍の侵入捜査がなされる一方で、病院は最も重要な医薬品や装置の備給がますます不足している。

ユーフラテス河に望む、首都バグダードの約110キロ西にあるラマディの病院二軒は、米軍による侵入捜査を繰り返し受けていると医師たちは語る。

「産婦人科病院と総合病院の二つは町でもっとも大きな病院だ」と関係者は言う。「米軍は週に二回、ミリタントたちを探しているという口実を使って病院を侵入捜査する。彼ら(米軍兵士たち)はしまっているドアをすべて壊し、記録を乱暴に見て、ときには病院の職員を拘留しさえする。アメリカ合州国人は、全く法に従っていない」。

十分な装備とインフラの欠如を訴える医師たちもいる。

ラマディ総合病院に勤務するアブドゥル・カデル医師はIPSに対し、重病人病棟にはモニターもなくCTスキャンは壊れており、ほかの多くの器材も動いていないと語る。こうした問題は今やアンバル州全体にわたっていると医師たちは言う。

「電力が不足していることに加え、発電機の燃料の配達もないことがある」とカデル医師は語る。「器材はしばしば壊れ、そのために患者がきわめて危険な状態になる」。

バグダードでも同様の問題が昨年から見られる。「手術室で手術をしているときに停電があった」とバグダードにあるヤルムーク訓練病院の看護士長アフラン・バルはIPSに語った。「患者は手術台の上で死んだ。器材を動かす電気が止まったために」。

彼は、戦闘的人々による攻撃が続いていることで、米軍がさらに多くの医師を拘留する可能性があると述べる。「効果的な活動を行うために必要なスタッフの40%しか今はいない」と彼は言う。「今でも、麻酔の専門家がいないので看護士が行っている。医療関係者のほとんどはアンバル州で働くのを怖がって来ない」。

医師たちはまた、米軍が強制した午後7時に始まる外出禁止令へのいらだちも表明する。病院のスタッフが外出禁止令開始前に帰宅できるよう、ラマディ総合病院の医療サービスを午後5時で終わらせなくてはならないからだ。

ジュネーブ第四条約は、保健医療サービスの提供について具体的に規定している:第55条で、「占領国は、利用することができるすべての手段をもって、住民の食糧及び医療品の供給を確保する義務を負う。特に、占領国は、占領地域の資源が不充分である場合には、必要な食糧、医療品その他の物品を輸入しなければならない」と明言しているのである。

第56条は次のように述べている:「占領国は、利用することができるすべての手段をもって、占領地域における医療上及び病院の施設及び役務並びに公衆の健康及び衛生を、国及び現地の当局の協力の下に、確保し、且つ、維持する義務を負う。占領国は、特に、伝染病及び流行病のまん延を防止するため必要な予防措置を採用し、且つ、実施しなければならない。すべての種類の衛生要員は、その任務の遂行を許されるものとする」。

それにもかかわらず、それを無視して米軍は病院を標的とし続けている。アルカーイム病院からラマディ総合病院に医薬品を取りに来たカシム医師は、IPSに、アルカーイム最大の病院が11月7日、占領軍による攻撃の標的となったと語っている。

「その日、我々の病院の40%が破壊され、医者の宿舎は完全に破壊された」と彼は言う。「それからその翌日、彼らは残った60%の破壊を続け、緊急治療室とスタッフの宿舎を破壊した」。

彼は、患者たちは動く2台の救急車と住民の乗用車で近くのオベイディ病院に運ばれたと語る。

「我々の救急車さえ、兵士たちの標的となった」とカシム医師は語る。「そしてオベイディの町でも病院が包囲され、3週間にわたり我々は医療機器も十分な施設もない中で働かなくてはならなかった」。

保健医療担当者は、現在使える救急車は10台しかなく、それを使うにあたって米軍の許可が必要であると述べる。

「そして米軍から許可を得たときでさえ、10台の救急車のうち4台が攻撃を受けた。最近、カルディヤ(ファルージャのそば)で、その一台に乗っていたけが人が、二人の医師とともに拘留された」。彼は、何度も米兵に支援を求めたという。「米兵たちは私のことを、テロリストの手助けをしていると非難した」と彼は言う。「私は、自分は治安問題とな何の関係もなく、けが人の治療をすると誓ったからけが人を治療しているだけだと言った。今や我々200万人が破局の中で暮らしている」。

あからさまな戦争犯罪者たちが医師たちを「テロリストを支援している」と非難することの倒錯。

投稿者:益岡