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2005/05/13

戦闘が続く中、人々はアルカーイムから逃げ出している

 
米軍による「テロリスト掃討」という名のもとでの大量殺人が、アルカーイムで進められています。

戦闘が続く中、人々はアルカーイムから逃げ出している
2005年5月12日
IRIN
Electronic Iraq 原文

バグダード/アルカーイム発、2005年5月12日(IRIN):米軍兵士が5月7日、アルカーイム市に隠れていると考えられている手配中のテロリスト、アブ・ムサブ・アル=ザルカウィ[訳注:ママ]に関係するゲリラに対して攻撃を始めてから、住民家族が町から逃げ出している。

アルカイームは、首都バグダードから西に320キロ、シリアと国境を接するアンバル州西部にある。

アルカーイム市の100家族以上がアルカーイムから75キロ離れたアアナに映った。また、町の北東約70キロにあるラワとハディタに逃げ出した人の数は把握できていないと、イラク赤新月社(IRCS)の報道官フィルドス・アル=アバディは述べた。彼女は、これらの人々は供給品を必要としていると言う。

「さらに多くの人々が懸命に町から出ようとしているが、我々の情報によると、米軍兵士はすべての出口を封鎖した。アルカーイムの中にいる連絡担当員は、電話で私たちに、電気も電話もなく、24時間外出禁止令が強制されたと語った」とアル=アバディはバグダードで12日、IRINに語った。

町を逃れてきた住民は、紛争のなかに多くの罪のない人々が巻き込まれており、家を捨てて町を去る以外になかったと言う。

「衝突から逃れるために急がなくてはならなかったので、何も持ち出せなかった。私たちはこのモスクのシャイフの助けを受けている」とアブ・オマールはIRINに語った。彼と4人の家族は、アルカーイムのモスクに避難している。

アルカーイムとラワの間にある、遺棄された二つの学校と、モスクは、逃げ出した住民が占領している。地元の宗教指導者たちが、これらの家族に食料と水を提供している。

「イラクはファルージャのような人道的破局をこれ以上受け入れることができない。罪のない人々が戦闘のただ中にいる。これはイラクの人々、とりわけ子どもたちに対する不正義だ」とアル=アバディは言う。

バグダードの西約60キロにあるファルージャ市は、2004年11月から2005年1月まで米軍兵士とゲリラとの激しい戦闘の部隊となった。推定20万人の人々が紛争の中、ファルージャの町を逃れている。

地元の医者たちは、アルカーイム最大の病院が攻撃を受けたと述べている。米軍は、ゲリラが中に隠れていると確信している、と語った。病院の副院長は、病院の建物のなかで8人が殺されたと報じた。

「病院は患者を受け入れる主要施設だったが、我々は、今や、家々の間に移動医療所を設けて、戦闘が始まってから増えている民間人負傷者の治療をしている。けれども医薬品は病院に残されたままで、供給がない」と病院の副院長ムスタファ・アル=アルーシはIRINに語った。

正確な死者数はわかっていないが、アル=アルーシは、15人の遺体を自分たちは受け入れ、また、住民たちにより埋葬された遺体はほかに28体あったと聞いたと述べている。イラク内務省官僚は、月曜日に戦闘が始まって以来、113人のゲリラが殺されたと述べている。

IRCSは12日(木)、同地域に供給品のコンヴォイを送り込んだ。食料と医薬品、飲み水、テント、救急車からなるものである。イタリア赤十字がIRCSと協力して活動し、IRCSに供給品を提供している。

州の上級職員ムハマド・ラビアーによると、何百家族もが、路上での戦闘を避けるために、地元のスポーツ・スタジアムに避難した。

「地元公務員のほとんどはすでに町を逃げ出しているが、人々はそれについて聞かされておらず、そのため、配給が少なくて人々は苦しんでいる」とラビアーは付け加えた。

「マタドール作戦」というコードネームのこの攻撃は、数カ月前にファルージャから戦闘的な人々が追放されてから最大の米軍による攻撃である。

イラクにおける米軍主導の連合軍の報道官スティーヴン・ボイラン中佐はIRINに、ファルージャを立ち去ったゲリラの多くがアルカーイムに逃れ、また、アルカーイムは国境の町で統制が難しいため、状況はとても微妙だと語る。彼はまた、民間人は保護されるとも付け加えた。

アンバル州の州知事は今週はじめに誘拐され、ゲリラは彼の家族に、米軍が町から撤退しないと彼の釈放は約束できないと述べた。米軍は、テロリストの要求には応えないと述べた。


この記事は国連のIRIN人道情報局の「アフリカ=英語」サービスに届けられたものだが、必ずしも国連の見解を反映しているわけではない。さらなる情報、無料の購読、キーワード変更については、電子メールIRIN@ocha.unon.orgあるいはウェブwww.irinnews.orgに連絡すること。この記事を再掲、複写、アーカイブ、再ポストする際には、このクレジットと注意書きを必ず保持しておくこと。商用サイトへの再掲載には書面でIRINの許可が必要である。

アル=ザルカウィとは誰か? 米軍が、妊娠中の女性を救い出しに行く救急車を狙撃し、白旗を掲げた老女を狙い澄まして射殺し、家から出ただけの無防備な老人を背中から撃ち殺し、子どもや老人の上に爆弾をふりまきたいときに、魔法のようにそれを正当化する口実として現れる、幻の存在、あるいは米国政府/米軍に雇われた「名前」である、というのが本当のところでしょう。

米軍による「テロリスト掃討」という名のもとでの大量殺人とテロが、アルカーイムで進められています。この殺人集団が「テロリストの要求には応えない」と語るのを聞くと、血が重く沈み込むように感じます。とりわけ、殺人集団のボスの一人コンドリーザ・ライスが日本で、次のように語っているのを考えると:

21世紀はアイデアの力、例えば自由、解放、思いやりといったアイデアの力で形作られていくでしょう。皆さん[日本の自衛隊]がイラク、アフガニスタン、インド洋で行った活動、それに津波被災者を助けるための活動はまさにその好例です。

『ファルージャ2004年4月』より、サドル派イラク人の言葉を並置します。

「これが民主主義だって? 平和的なデモ参加者を攻撃することが? 人々を殺して建物を破壊することが?」

放棄せずに冷静に、この犯罪に対して、様々なかたちで抗議の声をあげましょう。

人間であることの基本が折れないように、理性の底が抜けてしまった世界を未来に残さないために。

米国国務省への意見は、
http://contact-us.state.gov/ask_form_cat/ask_form_secretary.html
から送れます。

ジョージ・W・ブッシュ米国大統領のホワイトハウスのFAX番号は、
+1-202-456-2461

いずれも「Stop killings in Al-Qaim」、「Stop attaking Al-Qaim」といった簡単なものでも、あるいは

Dear XXX,

I am writing this to express my concern to the killing that the U.S. troops is carrying out to people in al-Quaim. I call on you to stop the killing immediately.

程度でも。

東京の米国大使館政治部の電話番号は、
03-3224-5330です。
米国大使館・領事館の一覧情報は
http://japan.usembassy.gov/tj-main.html
にあります。

報道に取り上げさせる、あるいはおかしな報道を指摘するなら、に全国紙本社の電話番号は、
朝日新聞 03-3545-0131
日経新聞 03-3270-0251
毎日新聞 03-3212-0321
読売新聞 03-3242-1111
産経新聞 03-3231-7111
意見があるので、読者相談室とか、広報室に回してほしい、と言いましょう。

また、主要テレビ局は:
NHK   0570-066066
日本テレビ 03-6215-4444
TBS   03-3746-6666
フジテレビ 03-5531-1111
テレビ朝日 03-6406-2222
テレビ東京 03-3432-1212
地方局の番号は、新聞のテレビ欄上部にあります。どの番組に要望があるか、どの番組の何に意見があるかを明記しましょう。


投稿者:益岡