連邦判事が「荒野の声」に、イラクに薬を届けた「罪」で2万ドルの罰金を課す
イラクに薬を届けた「罪」で、米国連邦判事が「荒野の声」に罰金を支払うよう命じた。
連邦判事が「荒野の声」に、イラクに薬を届けた「罪」で2万ドルの罰金を課す
カウンターパンチ・ワイヤー
2005年8月16日
Counter Punch 原文
2005年8月12日、米国連邦判事ジョン・ベーツは、「荒野の声」に課された2万ドルの罰金を支払うよう命じsた。「荒野の声」は、米国と国連がイラクに強制した経済制裁に挑戦するためのオープンな非暴力市民的不服従という古典的なキャンペーンをはってイラクに薬を届けたことで罰金を課された。米国財務省が最初に罰金を課したのは2002年、「荒野の声」が米国の対イラク戦争準備に反対する国際行動に参加した数日後のことだった。
「荒野の声」は次の声明を発表している。
今日、米国政府の司法部門は、「荒野の声」がイラクの市民に薬を届けたことで課された2万ドルの罰金を支持することにより、非人間性の三権支配を完成させた。ベーツ判事は、イラクの最も弱い立場にある人々が必要としている薬や医用品の提供を拒むことは米国政府にとって合法で妥当なものであるという見解に同意した。残虐な経済制裁により何十万人もの罪のない子どもたちが死んでいるという証拠があるにもかかわらず。
「荒野の声」はこの罰金を一ペニーも払いはしない。経済制裁政策は、イラクの人々に残忍で致死的な罰を加えるものだった。1991年、米軍が意図的に浄水施設を破壊したのち、米国政府はイラクが水道施設を再建することを赦さなかった。米国政府はイラクが血液袋、注射針、薬を十分なだけ買うことを認めず、イラクの保健医療システムを破壊した。
私たちは、この国がイラクの人々に対して続けている戦争におおやけに挑戦するために、イラクを訪れることを選んだ。私たちは、この行為が刑事告発ないしは民事告発の対象となることを全面的に理解していた。私たちがこの行為に踏み切ったのは、この国の政府が由々しき犯罪行為を犯しているときに、政府の行為にあらゆる非暴力の手段を持って挑戦することが私たち一人一人の義務だからである。
私たちは、イラクの人々に破壊をもたらし続けている米国によるイラク占領に反対し続ける。これまで2年にわたった占領で、イラクの保健医療と水道システムは改善されなかった。5歳未満の幼児30万人近くが、現在、急性栄養失調を被っている。占領により、10万人以上のイラク人が命を落とした可能性が高い----軍事行動により直接殺されたり、安全な飲み水や十分な保健医療や食べ物がなくて命を落としたり。私たちの政府はイラクで何をしてきたのか?
私たちは、この罰金の支払いを拒否するという単純な行為を通して、私たちの政府がイラクの人々に加えている戦争に協力を拒否し続けることを選ぶ。罰金を支払えば、イラクに対して米国政府が続けている戦争に協力することになる。私たちは、協力しない。
私たちは、米国政府が、私たちが政府の政策への協力を拒否し続けているという理由で、「荒野の声」あるいはもしかすると私たち一人一人に個人として、さらなる行動に訴えるかも知れないことを十分理解している。けれども、私たちは、政府の代表団を招き、私たちの国が行なっているこの誤った計画の悪い犯罪行為をどう修正するのが最良かについて私たちと議論するよう求めたい。私たちは、すべての米国市民に、立ち止まって、イラクでの流血沙汰と暴力に終止符を打つにはどうすればよいか考えて欲しい----占領を終わらせ、過去15年間に私たちの国がイラクの人々に加えてきた破滅に対してイラクに賠償金を支払うことを。
私たちは立ち止まってディートリッヒ・ボーンヘッファーの言葉に思いをめぐらせる。ボーンヘッファーは、自らに、そしてヒトラーに抵抗する共謀者たちに、自分たちは依然として役に立つのかと問うた。私たちもまた、語ることができないほどの災厄と暴力の時代を生きている。私たちもまた、自分の政府に疑問を呈し、抵抗することが、公正さへ向けた行為として残された一筋の道であるような時代を生きている。私たちもまた、闘い、そして私たちの政府の手で数え切れないほどの無辜の人々が命を落とした事態を目にしてきた。私たちもまた、ボーンヘッファーがそうしたように、そう、実際、世界中にいる私たちの兄弟姉妹に対する私たちの行為と信頼は有用なだけでなく、絶対的に必要なものなのだと答えよう。私たちは、皆さん全員に、私たちの国がイラクの人々に加えている戦争を終わらせるための生涯の陰謀に参加するよう呼びかける。
さらなる情報はhttp://www.vitw.org/を参照するか、kathy(atmarkhere)vitw.org(キャシー・ケリー)にメールで連絡するかして下さい。
投稿者:益岡